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2017年11月26日日曜日

無くてはならないコウノトリ

10月に台風が来る前に一度コウノトリは来ていた。
しかし、稲刈りもすっかり済んで、霜が降りてあたりが真っ白になっても、今年は来ていなかった。
毎日散歩するたびに、いつもの鉄塔を眺めたり、餌場のため池を覗いたりした。
餌場には多くの鴨がいて、コウノトリが来る前に餌が無くなってしまうのではないかと心配していた。
それがやっと二日前(11/24)にやってきた。
それはいつもコウノトリを追っかけているO氏が教えてくれた。
コウノトリのさっちゃんの弟が来ているという。
O氏には豊岡の飼育場から連絡が入ったり、知り合いにすぐに連絡してもらえる。

実はO氏は、深刻な病気を抱えていて、普段はあまり出歩くことが無い。
コウノトリがやって来ると、途端に元気が出て、車で追っかける。
彼をパパラッチに変えるのがコウノトリなのである。
しかも、素晴らしい写真を撮ってくれる。

今日(11/26)の朝、いつもの鉄塔にとまっているコウノトリを、私も見ることができた。
O氏はいなかったけれど、早速、どこで情報を得たのか見知らぬ人がカメラを持って撮っていた。
私は鉄塔の傍をゆっくり眺めながら、クロと通り過ぎていった。
心なしか、こちらを見ているような気もした。
とにかく、久しぶりに会えて嬉しい。
ずっと、心待ちにしていたからだ。
鷹や、ノスリなどはとっくに来ていて、それも嬉しかったが、コウノトリの存在感には勝てない。
彼がいるだけで、風景が一変したように感じる。
これで、さっちゃんもやって来ればもっと嬉しい。

もう何年も前からやって来たコウノトリだが、最初は物珍しいだけだった。
近所の人や、遠く離れた人もわざわざ見に来て、写真を撮ったりもした。
今は近所の人もそう騒がず、今年も来たねと思う程度である。
散歩好きの私には、この季節には無くてはならない存在になっている。
私には赤ちゃんを運んできてくれることはないが、何か幸せを運んできてくれるような気がする。
病を抱えたO氏が元気づけられるように、コウノトリはこの地域の人に元気を与えられる。
この土地が選ばれているというだけで、この土地の素晴らしさの証明になるからだ。
いずれまた、見直されて若い人も戻ってきてくれるだろう。

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