先日、都会で暮らしている弟と話していて驚いたのだが、白米10kgで夫婦が半年暮らしているという。
これなら、たとえ10kgが1万円になっても、1日あたり一人50円にもならない。
多くの人がこういう生活になれば、米不足は起こらないだろう。
私も持病の糖尿病対策で、糖質を極力減らす食事をしている。
このところ、おなかの調子が悪いせいもあって、玄米を朝に茶碗八分と納豆、味噌汁だけで、昼は野菜主体のシチューとおかずだけで済ましている。
間食としてはウォーキング後に豆乳ヨーグルト*1、農作業や水泳後に腹が空いたら豆乳やみかんなどを食べている。
夕方にはソイリッチで作った購入した国産小豆の無糖無塩しるこの固まりをつまみ*2に第三のビール(缶350ml)二本を飲みながら一人カラオケをする。
夕食はおかずを主に食べて済まし、たまにうどんが出たりするが、どうしてもご飯が食べたい時はおにぎりを作って貰っている。
家内には米を極力食べない生活をすることを宣言している。
私は文化人類学や民俗学を研究してきたので、日本人がかつてはそれほど米を食べていなかったのをよく知っている。
米依存は明治以降の富国強兵の産物で、どうしても兵糧として必要だった。
平和になった戦後もその流れは変わらず、米だけは自給を果たして万一に備えているが、実態は肥料や燃料を考えると自給など出来ていない。
要するに見せかけの備えでしかないのだ。
最近はカロリーの自給から、栄養の自給に考えが変わってきているのに、JAと結託した政府は改めようとしない。
米作は農機や肥料、農薬と深く結びつき、それに関係する産業を潤している。
有機農業などは、そういう産業にはあまり貢献しないのだ。
私が現在自給できているのは大豆だけだ。
この大豆は安い鶏糞を肥料にして、不耕起で作ったので燃料代はかかっていない。
100mlほどを、800mlの豆乳にして3日ほどで飲んでいる。
ソイリッチを使っているので、おからまで食べていることになり、腹持ちも凄くいい。
それに加えて、輸入品だが蕎麦とキヌアをいれた、タマネギスープを同じようにソイリッチで作って昼に飲んでいる。
これからはタマネギ、ジャガイモやサツマイモ、大豆・小豆を自給して、輸入穀物を減らしていこうと思っている。
モチ麦や高黍、里芋も作ってみたが、モチ麦は機械なしでは手間と時間がかかるし、高黍、里芋は高温障害に弱いことが分かった。
豪農は別として多くの農民にとって、米は年貢、小作料で持って行かれたり、金に換える物で、普段の食糧では無かった。
対して、武士や特権階層、町人は米を主食にしていたようだが、全国の人口比率からすると大したことはない。
そもそも、沖縄・奄美では戦前まで庶民はサツマイモが主食で、北海道では良質米が作られ始めたのは一九八〇年代であった。
「日本人は米が心のふるさと」という作られた伝統をうまく利用されてきただけだ。
今回の米騒動は農家だけの問題で無く、それを利用して設けようとする投機筋の業者の問題ともなった。
命に関わる食料を儲けの対象とする相手には、それなりの自衛手段が必要だ。
それには、都会の人でも出来る国産の安い大豆や小豆*3を利用した「米依存の生活からの脱却」を図らねばならないだろう。
因みに先日、通院している糖尿病専門医院の先生が、私のHgA1cの数値が6.2(60代男性基準値6.0)まで下がっているのを診て非常に驚かれていた。
先生は週に二回している水泳の効果と褒めてくれたが、米依存からの脱却の食事の影響も大きいと私は思う。
適度な運動と米依存脱却の食事は、1000万人を超えると言われている日本の糖尿病患者に適したものだと私は思う。
特に私のように縄文系の遺伝形質が多いと考えられる人は、水稲米を持ち込んできた弥生系の遺伝形質とは違うことを意識すべきだ。
大豆は日本に原種が有ったと言われ、縄文時代からも食べていた。
木の実、雑穀や芋類、山菜も取り入れて、縄文時代に負けない豊かな食生活が健康に繋がると思う。
*1 豆乳ヨーグルトは市販の物を種菌にして家で作っており、ソイリッチを使ったおから入りの豆乳でもソイリッチの発酵で豆乳ヨーグルトにできる。
*2 砂糖が乏しくて貴重な頃はしるこやぜんざいは塩味だったようだ。しるこは冷えると固まるので昔の人も酒のアテとして食べていたという。私は血圧対策として塩も入れていないがそこそこおいしい。
*3 米価が1kgで1000円なら、それと比べてもそれほど高くはないし、栄養面で米よりも優れている。
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