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2012年5月22日火曜日

苺とそら豆のシアワセ 2012/05/22

先日来裏の畑で苺が沢山色づき始めた。旬彩蔵という上郡のJAの直販の店で、24ポット2000円という安い苗であったので少々心配したが、立派な実がなり味も良い。
近所でもさすがに色づき始めるとネットを苺にかけ始めたが、全く掛けていない畑もある。カラスもあまり沢山苺がなっているので、食べ飽きたのかも知れない。
苺は一年中畑の一角を占領するし、手間もかかるので面倒な作物だが、家族が喜んでくれるし、小さな子どもや孫がいるところでは必ず作っている。
だから、自分の家で作らなくても、お裾分けが期待できるのだが、今年は畑も広くなったので自分でも作ることにした。
取れたてででかいを、憚ることなく口に入れる至福は何よりも代え難い。農薬など一切使っていないので、全く安心なのである。

今年は他に今まであまり成功しなかったそら豆も植えた。そら豆は小さい頃私の親は沢山作っていて、この季節は甘く炊いたのを毎日のようにおかずに出された。
それでも余るのであんこのようにして、蒸しまんじゅうの中に入れておやつにしてくれたが、小豆よりも生臭いのであまり好きではなかった。今は種自体が高くて多くは植え付けられない。
今回も10株程度である。
それでも、昔に比べて粒が大きくて、電子レンジで加熱しただけなのにすごく美味しい。買ってきたそら豆と比較にならない。
まさしく産地直送の味は自分で作っている者しか味わえない最大の贅沢である。赤穂では高い会費を払って市民農園が貸し出されるようになったが、非常に人気があると地元の新聞に書いてあった。上郡では農家の跡継ぎが意外と畑仕事をしない。
そもそも、男は田で、女が畑という役割分担もあったのだが、田をしない男は畑もしない。やる人は徹底的に綺麗にするので、私のように草と共に育てていたら顰蹙ものであるが、私はそういう批難に屈することはない。
農薬も化成肥料も使ってないのだぞという、プライドもある。趣味で畑作りをする人でも農薬や化成肥料を平気で使う人がいるが、それなら買ってきた方が安くて済む。
農家は見た目を気にする消費者のために農薬を使い、採算を取るために化成肥料を用いる。
自分で作る価値は、惜しまぬ労力と工夫に裏付けられた安全である。しまも、うまく作れば絶対味も良い。

今は普通にいろんな作物が作れだしたが、かれこれ20年の経験の結果である。父親と一緒にしていたときは、草抜きや芋の掘り起こし作業を主にさせられていたので、あまり好きではなかった。
家族のために自分でやり始めて 、最初は玉葱でさえうまく作れなかったが、難しい作物を除いてだいたいうまくいくようになった。
ただ、白菜のように夏の暑いときに種から作ることは、一度成功はしたが手間が多くて今は敬遠している。種まきは家内の仕事だったが、勤めに出始めてあまり出来なくなった。
畑仕事を夫婦や親子で力を合わせてするときには、ささやかな幸せを感じる。
この経験は今の特別支援学校での農園作業と指導でも役に立っている。
家でも職場でも農作業をするのは辟易するところもあるし、顔は日焼けして真っ黒になって教師には見えないのがちょっと気になる。
それでも、こうして美味しい収穫物を口にすると、労を惜しまず頑張ってしまう。田舎ではパチンコが一番賑わっているが、不景気なご時世こそ畑が若い人で賑わって欲しい。
農作業は新しいスポーツであり、ゲームだと思えばパチンコやゴルフよりも、エコで生産的で格好良い。

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