ここ数年前から、畑に水をやるポンプが欲しかった。
それでも、最低16,000円はするエンジンポンプには手が出なくて、柄杓で水を汲んでいた。
涼しい内は、これも筋肉トレーニングだとやせ我慢できた。
去年は朝早く起きて、大きなポリ容器に数10m先から汲んで、台車で運んだ。
今年の春から、用水路に水をくみ上げて、畑に流した。というのも、長く休耕田になっていたので、水路は塞がれていた。
さすがに今年の夏は、連日35℃を超える暑さ。念願のポンプを買った。
16,000円の一番安いのを買って、早速使ってみると本当に便利である。
ホースは経の違うリールホースがあったので、それを繋いで、用水路から水をくみ上げる。
畑だけでなく、家の庭にもたっぷりと水をやることができるようになった。
柄杓でくみ上げていた頃は、頑張っても200Lもくみ上げればへたってしまったし、水道の水は後の料金を考えると怖くて多く使えない。
赤穂の畑に持って行って、井戸からも水をくみ上げられるようになった。
ところが、これで楽になったと思ったら、豈図らんや!
余裕が出てきたので、草抜きを頑張るようになった。
柄杓の頃はえらくて、草は放っておいたのだが、水を吸われるのが癪で抜いてしまう。
そうすると、しっかり根の入った草はいくら水を掛けても、なかなか抜けない。
結局はえらい思いをすることは一緒である。ただし、これで作物は水不足や栄養不足から解放された。
そのお陰で、茄子も勢いを盛り返し、他の作物も元気を維持している。
機械化とは結局人を楽にするようで、新たな仕事に追い込む道具でもある。
機械化の進んだ稲作農家は、確かに昔に比べて楽になった。
しかし、機会代やその倉庫などを考えると割に合わなくなっている。
経営規模の小さい農家は買った方が安い米を、休日を使って作るのだから、くたびれ損になっている。
畑作りも、できるようになると欲が出て、機械も買うので、その分頑張ってしまう。
機械の減価償却に見合うことを考えて、機械化するのが賢明なのである。
今のところ、草刈り機と管理機(耕耘機)と今回のポンプだけだが、本当はもっと買いたいの物がある。
それは軽トラである。
機械を運ぶだけでなく、臭い肥料や作物(タマネギ、ニンニク)をステップワゴンで運ぶのは辛いものがある。
だんだんと、専業農家に近づいてきた・・・
ところで、アメリカの穀倉地帯が旱魃だと報道されている。
ついに、来るべきものが来たような気がする。
地球温暖化の影響で、食糧不足に陥ることが研究者の間で叫ばれていたが、それが現実化しつつある。
農業は初心者に直ぐに出来るものではない。
私も作物がまともに作れるようになったのは、20年以上やって、つい最近のことである。
いくら田畑があっても、経験のない跡継ぎには農業はすぐには無理である。
深刻な事態に陥る前に準備し始めた方が良いと思う。老婆心ながら・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿