ページ

2024年7月26日金曜日

腰痛との再会

1993年の冷害の年に、私はピアノ以外を借家から全部新宅に運んだ。

当時はピックアップの乗用車を持っていたのでそれを使ったのだが、荷台が高くて上げ下ろしに苦労した。

引っ越しは安く済んだのだが、その後にとんでもない腰痛に見舞われてしまった。

車の運転もできずに病院まで家内に連れて行ってもらったりもした。

鍼灸を試したり腰痛ベルトを使って何年も腰痛対策をしてきた。

腰痛が何年も当たり前になっていたのだが、気がついたらいつのまにか腰痛はなくなり、コルセットや腰痛ベルトが必要でなくなっていた。


ところがである。

減量をかねて始めた水泳と、自然農法の手刈りがもとで腰痛を復活させてしまった。

水泳はクイックターンでのひねり、背泳のプルでの無理なひねりが原因だった。

農作業ではエン麦を手刈りしたのだが、長い間腰をかがめていたのと、無理な姿勢で刈った穂束を運んだりしたのが悪かった。

いわゆるぎっくり腰で、起き上がるのも辛かったが、痛み止めを飲んだり湿布をして、病院に行かずに回復させた。

なんとか一週間ほどで、腰痛は軽くなったが、怖くて未だにクイックターンや背泳のプルはしていない。

また、意外と車のシートに座ると痛かったりするので、リクライニングをしたり腰当てを買って使っている。

農作業では落花生や黒大豆、コウリャンなどの根元に生える雑草は、腰をかがめて手刈りをしたり、抜いたりしている。

やはり、腰に負担が大きくて痛みが取れないので、腰痛ベルトを注文した。


私の知り合いの農家の人で、70歳過ぎて少し腰が曲がってしまった人を知っている。

かかっている医者のすすめで毎朝、腰をかがめて歩いているのだが、1000歩程度だそうだ。

ちなみに私は毎朝7000歩は歩いているのだが、1000歩程度で腰痛対策できるのかちょっと疑問で、プールで歩いてみることをお勧めした。

プールではお年寄りがよく歩いているのだが、腰や膝に負担が少ないし、熱中症の心配がいらないので良いと思う。

ただ、同じところを行ったり来たりするのは退屈なので、水中歩行の指導を受けてたり、マニュアルを読んでしたほうが楽しいと思う。

私はスイミングのコーチをしていた時に、水中歩行の指導方法を少し学んだが、自分ではやりたいとはあまり思わない。

やはり、4種目を泳ぐ楽しみには勝てないのだ。


人間は農耕を始めてから、腰が曲がったり腰痛がひどくなってしまったようだ。

以前見たテレビ番組では、アフリカの農耕民は上手に腰をかがめて、腰痛が殆ど無いという。

それでも日本の古来の田植え、草取り、稲刈りなどは長時間腰を曲げての作業なので、昔のお年寄りは腰が曲がっているのだ普通だった。

これも、弥生時代に石包丁で穂刈りをしていた頃はたいしたことなかったのだろうが、鉄鎌で根刈りをし始めてからは、大変な作業となったようだ。

自然農法は古来の農作業に近いやり方だが、草刈り機をできる限り使うようにしている。

しかし、麦の収穫は草刈り機を使うと束ねるのが難しいし、落ち穂拾いが大変となるなど、後の作業が手間になるので、手刈りをせざるをえなかった。

また、作物の根元の草取りだけはどうしようもないので、腰をかがめての長時間作業となる。

これから、草マルチ農法をやる以上は、この腰痛との戦いは避けられないだろう。

求めていなかった腰痛との再会は、健康管理のステップアップを私に強いたのだった。



0 件のコメント:

コメントを投稿