私は完全退職以来、読書をしたりものを書いたりということで、特に農閑期ではデスクワークの時間が増えてしまった。
現在は十二指腸潰瘍で苦しんでいるのだが、以前の農繁期では腰痛で苦しんでいた。
その時に買ったのが、立ったまま操作するのに使うノートパソコンスタンド パソコン台だった。
ノートPCはディスプレイを大型に拡張して使っているので、外付けのキーボードとマウスを乗せて使っていた。
慣れるのに時間がかかったうえ、やはり夜などは疲れているので、立ってしようとは思わなかった。
それで、椅子に座る時間が増えてしまって、とうとう十二指腸潰瘍を再発させてしまった。
十二指腸潰瘍は腹が空くと痛くなるのだが、食事をした後も座った姿勢でいると痛くなった。
ただ、車ではリクライニングができるので、身体を楽にさせると痛みは治まった。
また、散歩したり泳いだりすると、痛みも軽減されたり忘れることができた。
ところが、今回は用事があって、図書館で時間を潰さなくてはいけなくなった。
図書館は立ち読みする場所などないので、窓際の机が高くて椅子も使えるし、立ってでも読める場所を見つけてそこで雑誌を読んでいた。
やはり、立って読み続けると、疲れてきたので、座面の高い椅子に座ってみると、意外にも痛みが来ない。
つまり、座面の低い位置の姿勢が長く続くことで、痛みが来ていたということだった。
そこで、さっそく戻ってから、立って座れる椅子を探すと、可動式の机用の可動式椅子というのが見つかった。
要するに、座ったり立ったりしてデスクワークをする可動式デスクには可動式の椅子が必要だったのだ。
そこでそれを注文しようかと考えたが、ふと以前買ったアウトドアチェア 伸縮式 キャンプ椅子のことを思い出した。
これは農作業用に買って使っているのだが、これを椅子の上に置いて使ってみると、座り心地はすこぶる悪いが何とか使える。
また、以前にニトリで丸形の分厚いクッションを買っていて、使わずにいたのを思い出して上にのせると、座り心地も良くなった。
ずっと立ってPCを使うことを考えれば、ちょっとした休憩として使えば問題ない。
考えてみれば、動物は同じ姿勢でいられるのは横たわっている時だけだろう。
これも床ずれなどを起こして問題となるが、立ったままとか座ったままよりはましであるが仕事にはならない。
座ったままの場合、楽そうに見えるが、意外と腰やお尻、胃腸に悪い。
長時間自転車に乗る人や、車を運転する人などは、腰痛持ちが多いことはよく知られている。
机にかじりついている研究者も、痔とか腰痛、胃腸の潰瘍に苦しんでいる人もよく知られている。
また、腰をかがめてする仕事の多い農家の人も、腰や背中が曲がってしまって、その痛みに苦しんでいる人を知っている。
その点で言えば教師は立ったり座ったり、スポーツをしたりして健康面では悪くなかったはずだ。
しかし、それを打ち消すだけのストレスを受けるブラックな仕事になってしまったということだ。
一方家内のリューマチは、同じ姿勢が悪いだけで無く、動かさなければ痛みが増してくる。
だから、ドライブに行く時は、助手席にいるより運転をしたがっている。
最初は、私が違反して減点され運転免許証の停止が間近なのが理由だったが、その心配がなくなっても運転をしたがった。
私の運転が不安だというのでは無くて、どうもリューマチの痛み対策であることを、私が同じ姿勢で痛むことを言うと話してくれた。
人にはなかなか理解されない痛みがそれぞれあって、家内には十二指腸潰瘍の痛みがあまり理解できないようだ。
とにかく、人は同じ姿勢を長時間できるような身体の仕組みになっていないということは確かであり、それを意識しないと身体を壊すことになる。
ところが、小学生の頃からじっと机の前で座っていることが習慣づけられて、身体を動かすことの大切さをだんだん忘れさせられてきてしまった。
特に受験勉強などはその極めつけだろう、また大学生の論文作成などもそうだと思う。
同じ姿勢を続けることが、身体に悪いことを強く意識せねばならないと思った。