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2025年2月17日月曜日

農家から直買している米

我が家では米は近所の農家から直接買っている。

今年は米騒動で価格も相当上がるかと覚悟をしていたが、昨年より1000円だけ高く玄米30kgで9000円だった。

この農家にはなじみのお客さんがついていて、車で買いに来る人もいる。

うちは近所なので配達してくれている。

困るのは夏前頃には売り切れてしまうので、道の駅などの直売所やネットで買わねばならない。

どこも、こんなに安い価格で売ってくれるところは無い。

今回この農家が大幅に値上げしなかったのは、なじみのお客さんを大切にしたかったからだった。


ネットやテレビでは色々と米高騰の犯人捜しをしている。

根本的な問題は、日本の工業発展のために農業を犠牲にしてきたことなのだ。

今は工業以外に観光業が伸びてきて、米の需要が多くなった。

一方で農家がどんどん減少していっている。

近隣の地域では、田んぼの所有者が専業農家に頼んで米を作って貰うのに苦労している有様だ。

専業農家も手間と費用のかかる米よりも、転作して補助金を貰って収入を得たりしている。

その補助金も見直すと言うことで、今年は小麦を作っていた農家も作るのをやめてしまっている。

これから水田も荒れていって、いずれ太陽光の発電所になるかもしれない。

少し前に、赤穂の大津に久しぶりに行ってみたら、水田や畑が殆ど太陽光発電になっていた。

我が家の近くの山際の農地は荒れ果てて大木や竹が茂っていたりしたが、大がかりに太陽光発電の用地に変わっていっている。

やがて、平地の水田もそうなっていくかもしれない。


幸いなことに、今米を売って貰っている農家には後継者がいて、もうしばらくは米を安く分けて貰えそうだ。

こういう農家が一軒でも生き残れるように、村に住んでいる人も協力している。

水田の用水路の溝掃除や、道つくり、畦焼きなどがそうだ。

都会の人は田植えや稲刈りしか興味ないかもしれないけど、水田は地元の人の下作業によって成り立っている。

と言いながら、うちのような転入者以外は農地を所有しているので、家の農地管理の延長上である。

もし、これが失われれば、企業化して賃労働でやらねばならなくなり、米価は高く設定しなくてはいけないだろう。

近くでもそういう企業化した農家があるが、ドローンや大型重機を使っての米作りになっている。

これから溜め池や用水路、農道の管理が大きな問題となるだろう。

殆ど村の人のただ働きで成り立っている管理を、企業農家がやらねばならなくなる。

効率化を図って除草剤を多用すれば自然破壊にもつながるだろう。

もう、コウノトリは来なくなるかもしれない。







 

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