私が家内が焼いてくれたパンは、パンの耳を第一に食べるというと、「奥さんに白くて美味しいところを食べて貰ってるのね」と言われる。
とんでもない話だ。
家内自身はあまりパンの耳は好きではなさそうだが、私は焼きたてのパンは耳の部分が一番美味しいと思っている。
米高騰の折に、自家製のパンを焼くことが復活した。
パンは糖尿病にはあまり良くないので、焼いて貰っていなかった。
ところが全粒粉のパンなら悪くないと言うことで、全粒粉のもち麦を手に入れてこのところずっと自動パン焼き器で焼いて貰っている。
今は米高騰の対策だが、かつて学生時代は耐乏生活で欠かせない物だった。
パンの耳を普通の食パンを買うついでに30枚ほど5円で買った。
当然、食パンよりパンの耳を買うのが目的で、パンの耳が置いてあるのを見計らってその店に入った。
恥ずかしいので食パンもついでに買ったが、パン屋さんはその目的は見透かされていた。
当時、同じようにパンの耳を買う人も他にいたので、ある意味では争奪戦だった。
毎朝、パンの耳を2枚焼いて食べるのが日課であった。
夏場はカビが生えるので、卒業生から貰った冷蔵庫で大切に保存していた。
当時は仕方なく食べていたのであって、金があるときにはフランスパンを買って食べた。
私はこのパンの耳と昼食の冷や奴とご飯で耐乏生活を乗り切っていた。
今は当時ほど倹約する必要が無い。
高い米を買わされるのが癪なのだ。
政府、JA、農家がもたらした米危機に自分なりに強かに乗り切りたいのである。
今年はもち麦を作って玄米に混ぜて食べたのだが、家内も私も腹痛を起こしてしまって、来年からは栽培をやめようと思っていた。
しかし、これから引き続きもち麦は作り続けることに決めた。
今パンに用いているのは買ったもち麦だが、これからは自家製のもち麦を使おうと思っている。
パンに必要な強力粉は今のところ買うしかないのだが、いずれ自分でも栽培してみようと思っている。