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2018年5月23日水曜日

奈良に行かずとも

先日(5/18)、家内と奈良に「国宝 春日大社のすべて」を見に行った。
前もってワンデーパスを家内が購入しておいてくれていた。
以前は当日でも上郡駅で買えたのに、最近は前もって買わなくて
奈良までだと普通に買えば、その倍近くの額になってしまう。
ただ、新幹線や特急が使えないので、時間的には片道3時間ほどかかってしまう。
私は乗り鉄という程ではないが、青春18切符を使ってあちこち回っていたので、鈍行は大好きだ。
しかし、この頃は鉄道を使う機会が殆ど無くなり、考えれば1年ぶりに電車に乗る。
私は中学・高校と赤穂から姫路まで電車通学していたので、電車に乗ることが日常だった。
それが講師時代を除き教員に採用されてからは、毎日の通勤に一度も使ったことがない。
つまり、日常的には40年間鉄道とは縁が切れてしまったことになる。
だから、電車に乗ると特別な気分になる。

朝の通学通勤時間帯だったので、電車はまだ混み合っていた。
私は持ってきたタブレットのiPADを見ながら、時折車窓を眺めていた。
家内は風邪気味でずっと眠っていた。
相生駅と姫路駅で乗り換え、大阪に着いた。
大阪に来るといつも別世界に来たと感じる。
いつもながら、こういう都会にはもう住めないと思う。
しかし、私はかつて名古屋や東京に長く暮らしていたので、住めないことは無いとは思っている。
ただ、家内は播州を離れたことがないので、果たして上手く馴染めるのか疑問である。
大阪からは大和路快速に乗り換えて、しばらくすると田園風景に変わっていった。

奈良駅ではとりあえず腹ごしらえをした。
奈良の物産とは関係の無いチェーン店の定食を二人とも食べた。
奈良駅はまさしくインターナショナルで、外国人の観光客がいっぱいいて、バスの中では日本人の方が少ない感じだった。
バスから降りると、今度は行列をなした小学生。
修学旅行のシーズンでもあるらしい。
奈良国立博物館の中は、今度は高齢者の世界。
平日にこういう催しを見に来るのは、余程のマニアか高齢者が中心のようだ。
外国人も年配の人が中心である。
正倉院展とは違い、ゆっくり見ることができたが、内容的にはやはり乏しい。
平安の正倉院といいながら、武具の展示が際立っている。
絵巻物も面白いが、絵巻物はじっくり座って眺めたい。
日本史の図表をじっくり眺めてきた者にとっては、立ち見は面白みに欠ける。
それでも歴史を感じさせられる展示物に接することは、普段とは違う感覚を呼び覚ましてくれるから不思議である。

奈良公園では、このごろ話題になっている鹿と外国人の姿がやはり目立った。
テレビでも見るように、外国人は鹿せんべいを使って記念写真を撮っている。
鹿と一緒に写真に写る機会が、海外ではないのかも知れないが、餌で弄んでいる観も否めない。
ただ、鹿の方も強かで、人の良さそうな外国人には思い切りねだって追い回していた。
普段鹿との車での遭遇を警戒している者にとっては、非常に違和感を感じる光景である。
また、この日は真夏のような気候で、白人の露出した風景が目についたが、笠をかぶっている若い白人女性が面白かった。
ただ、日本人が同じことをすると、場違いな変人と見なされるだろうなと思った。
私もかつては笠を農作業に用いていたが、旅に用いたことはない。

JR奈良駅の土産物店で土産を買い、大和路快速で家路についた。
大阪駅から乗り換えた新快速の中では、殆どiPadでTVerの癌治療最新医療を見ていた。
昔は本を読むしか時間つぶしはなかったが、こうしてテレビ番組を見られるのはありがたい。
相生駅で乗り換え、上郡駅に近づいてふと千種川の川原を見ると、なんと鹿がいる。
まだ、日も暮れていないのに、堂々と何頭もの鹿が草を食べている。
奈良に行かなくても、鹿の群れは身近にいるのを実感した。
奈良の鹿ほど可愛くはないけれど・・・







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