いつからウナギを食べていないだろうか?
国産ウナギは高すぎるし、外国産ウナギは硬そうだし・・・
ウナギを食べなくても、サプリでアルギニンは摂っている。
国産ウナギ一匹の値段とサプリ120錠(一ヶ月分)は同じなのである。
でも、美味しく栄養が摂れるウナギに勝てるはずはない。
ウナギで思い出すのは、南山大学時代に人類学科の倉田勇先生(故人)と杉本良男先生にウナギのフルコースをご馳走になったことだ。
おそらく、お二人はボーナスが出たのだと思う。
貧しい学生を数名を誘ってくれて、ウナギの専門店に連れて行ってくれた。
その時に初めて二段重ねのうな重や、ウナギの肝のお吸い物、うな玉などを頂いた。
私はそれ以来、ウナギのフルコースは食べたことがない。
それはお金がないというのではなくて、フルコースを食べようと思う相手やきっかけがなかったからだ。
大学の先生は、貧しい学生を元気づけてやろうという親心だったのだと思う。
学部時代はゼミの指導教官であった杉本先生にはずいぶんご馳走になった。
当時は独身だった杉本先生は、ゼミ生をよく飲みに連れて行ってくれた。
また、私の下宿にもよく来てくれて、鍋をつついたりもしてくれた。
倉田先生も下宿に来てくれたことがあった。
その時にはゼミ生だったり、文化人類学研究会の部員がいたりした。
今から思うと大学の先生が学生の下宿先に訪れることは、当時でも珍しいことだったと思う。
私の下宿アパートは二間はあるけれど、風呂のない家賃1万円の安アパートだった。
名古屋の千種区の池下駅から歩いて10分ほどの距離で、仲間が集まりやすい場所にあった。
また、杉本先生の職員寮にもよく伺った。
当時は独身だったとは言え、よく学生を受け入れてくれたものだと思う。
当時の南山大学の人類学科にはそういう教師と学生の親密なふれあいがあった。
たぶん、そのふれあいが忘れられずに、今でも文化人類学を続けているのかも知れない。
自分は学生にウナギのフルコースをご馳走できるほどの立場にはない。
ただ、収入とは結びつかない文化人類学の研究にはウナギのフルコースの何十倍のお金と、時間を費やしている。
おかげで、家内にはウナギを食べさせてやれないのだが、幸いなことに家内はウナギより穴子の方が好きだ。
穴子ならたまに安くて美味しいのが手に入る。
こちらも高級品になりつつあるが、ウナギよりはましである。
ウナギのフルコースは良い思い出だけに残しておこう・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿