この台風12号が来るまでは、雨が全く降らず、人間も農作物も悲鳴を上げていた。
驚いたのは、里芋の葉が枯れている。
水を張ってあるところでも、マルチを張っているせいか、ところどころ焼かれたように枯れているのである。
うちの里芋も同じだが、周りに雑草が多いせいで温度が上がらないせいか、他と比べると枯れているのは少ない。
一番元気なのはトマトである。
こういう状態だったので、被害に遭われた方には気の毒には思うけれど、この台風は恵みの雨ともなった。
そして、久しぶりに外に出て爽やかさを感じさせてくれた。
明け方も、二階の寝室では扇風機を止めねばならないほど涼しくなった。
いつもは暑くて目が覚めるのに、少々寝過ごしてクロの散歩が食後になった。
いつもより一時間遅く散歩に出かけたが、それ程暑くも無く、蓮の花が見事に多く並んで咲いていた。
これまでは、暑さに耐えられずあまり咲いていなかったように思う。
大学生の頃に奄美大島の加計呂麻島に下見調査に行ったことがある。
その時の泊まった民宿の方から、「台風は来てもらわないと困る」と言われて驚いたことがある。
理由を聞くと、浜にいっぱいゴミがたまってくるので、それをさらってくれるからだという。
また、与路島の人との台風の話題でよく出ていたのは、本土では「なぜ、台風で死人が出るのか」ということだった。
奄美や沖縄などの台風常襲地帯では、台風の備えをしっかりしているので、人的被害はほとんどないというのである。
逆に、台風の来ない北海道出身者が大学の同級生にいたが、彼らは暴風雨の中で興奮して外に出かけたと聞いて呆れた。
彼らは台風の怖さを知っていなかった。
このところ、予想のつく台風より、予想のつきにくい集中豪雨のほうが被害が大きい。
また、酷暑による熱中症の死者などの人的被害を考えると、むしろ台風より脅威になっているのかも知れない。
酷暑は既に災害だというように報道されているが、暴風や大雨・洪水並みに警報を出して備えるべきなだろう。
世界中で覆う灼熱の被害は、既に我々がとんでもない時代に生きていることを実感させられる。
そのうち、とんでもない巨大な台風が襲ってきて、恵みの雨とは言えなくなるかも知れない。
日本近海で台風が迷走して、もう一度発達するなんて今まで考えられなかった。
もう、以前の日本本土では無いということを、肝に銘じておくべきなのだろう。
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