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2026年6月7日日曜日

高市人気のTRICK

 以前に私は「親米日王・高市総理」で「卑弥呼は鬼道をもって衆を惑わしたというが、かつての占いや呪術は現代のマスメディア映像やSNSというべきかもしれない。」と書いた。

今その呪術の正体が明らかにされようとしている。

他候補を中傷する動画の作成に関わったとする週刊文春の報道が参院予算委員会で大きく取り上げられて、高市総理は秘書の関与を否定し続けている。

動画作成者と秘書のやりとりのzoomの証拠で秘書本人とは違うというのなら、ちゃんと声紋鑑定をしたら良いし、秘書の証人喚問にも応じれば良い。

もし、秘書を通じて他候補への中傷がなされて、それによって自民党で総裁になり、衆議院選挙で大勝したのなら、その力となった中傷動画の持つ意味は大きい。


かつてテレビ朝日系列放送でTRICKというテレビドラマがあった。

この番組は劇場映画も作られて、2000年~2014年まで人気を博した。

この番組は「人間が引き起こす"超常現象"の種を暴く」というのがコンセプトだが、私のような民俗学や文化人類学を研究した者にとっては、ネタがばれている感じもした。

主演の仲間由紀恵が沖縄出身と言うこともあって、琉球諸島のノロやユタがモデルになっている作品もあったが、地元でどう受け止められているか気にはなった。

とにかく、魔術や呪術として怖れられているものも、種を明かせばトリックに過ぎないといいながら、完全には否定しきっていないのが面白い。

最近は心理学や宗教学、文化人類学では認知宗教学や宗教認知科学として、なぜ人はそういう超常現象を体験するかを分析している。

私は高市総理をシャーマン的要素のある卑弥呼に譬えたが、それはSNSマジックの誇張に過ぎなかった。

(日本の)教祖のシャーマン性ゆえに多くの信奉者を集めたという理解は、宗教社会学的観点からも妥当ではないし、認知宗教学の立場からしても同様であるという。*1

高市総理本人はシャーマン性が無くても、周りがその要素を駆使すれば教祖的存在やカリスマになれる。

その高市氏のカリスマ性を支えたのは秘書が中傷SNSを依頼したマジックであったし、トリックでもあったと言えるかもしれない。


何よりも高市氏が頼りにしているトランプ本人がSNSで、中傷発言を繰り返していることにも通じるが一線を画している。

日本では上に立つ者はそういう中傷誹謗行為を行うことを嫌うので、代わりに周りが忖度してやってくれたとも言える。

それが秘書となれば、共謀とまで言わなくても連帯責任はま逃れないだろう。

昨日は前首相の石破氏まで事実究明を訴えたことが報道されたが、今の高市一強支配の自民党にとっては重大な問題だ。

ただ、今の時点で言えるのは、高市人気の裏には関与したかしないかに関係なく、他候補への中傷動画があったということであり、それがTRICKであったということだ。


*1  井上順孝『認知宗教学から見る現代宗教』  2025 法蔵館


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