今の時代、若い人は帽子を被りたがらない。
特に、髪を長くしている人は嫌がる。
農作業していてたまに帽子を被っていないのを見かけるのは、そういう若手の男性だ。
しかし、それ以外の人で帽子を被らない人はまずいない。
女性は帽子に加えて、日よけの布を顔に巻いたりしている。
帽子は日よけであると同時に汗止めであり、額から流れる汗は放っておくと目に入って痛い。
どうしてもヘルメットを被る必要がある人も、ヘルメットにつばをつけたりしている。
私は暑くなってきたので犬との散歩にはアルミで編んだ帽子を被り、農作業では麦わら帽子か竹笠を被っている。
そして、サングラスは村の人は人相が悪くなるので嫌がるのだが、晴れている日は白内障予防のため必ずかけている。
寒い季節や涼しくなるとキャップになるが、夏場でもどうしても風の強い日は被るがやはり帽子に比べて暑い。
そして、私は帽子の下には必ずフェイスカバーをしていて鼻と口は出している。
フェイスカバーの目的は音楽を聴くためのネックフォンが直に首筋につかないためだが、不必要な日焼けを防ぐのにも役に立っている。
以前は暑さ対策として薄手の作業服と帽子ぐらいで済んでいた。
ところが、これだけ酷暑が続くと、散歩や農作業にはそれだけでは身体が持たない。
どちらにも空調服が必要となる。
空調服は非常に高価で、良いものはセットで全部そろえると1万円から2万円する。
そういう出費を避けたいのなら、早朝と夕方に外での散歩や作業を済ませば良い。
以前は暑さを避けてそういう時間帯に散歩と農作業をしていたのだが、最大の問題は虫刺されである。
涼しい時間帯は虫も元気で油断するとすぐに刺されるので、防虫ネットや防虫スプレーが欠かせない。
帽子などに鬼ヤンマのイミテーションをつけると少しは効果はあるが、それほど安心できるものでもない。
顔に防虫ネットをして作業するのはけっこう息苦しくて暑い。
そして何よりも、私は糖尿病の関係で食後の運動をしっかりとする必要がある。
早朝も夕方も食事前となるので、食後の運動にならないのだ。
それで、空調服は必需品となっているが、村の人も早朝や夕方遅く農作業をしている人はほとんどいない。
農業経営をしている大規模農家はそういう時間帯に作業をしているが、普通の農家は身についた勤めの時間帯で作業をする。
最近は道路関連や建築関連の現場での作業で空調服を着けていない人を見つける方が難しくなっている。
なのに村で空調服を常備使用している人は私以外にほとんどいない。
子どもに買ってもらって持っているという年配の人も使っていない。
空調服はちゃんと下に着るアンダーウェアーが重要で、そういう人の普段着ている木綿の下着では効果があまりない。
そして、作業服へのファンの着脱がけっこう面倒だし、こまめに充電をしておかねばならない。
また、高価なのだけれど、何年も使い続けると風力が落ちてしまって、それほど涼しくなくなるので買い換える必要もある。
何よりも昼間の炎天下では熱風が入ってくるので自分の汗だけでは対処できない。
そんな時は前もって保冷剤を凍らせておいて、それをつけるベストを中に着込まねばならない。
保冷剤を使わなくて済むようにペルチェベストも買ったが、炎天下での使用には耐えられなかった。
他にも水に浸したりしたベストを中に着込んだり、冷感スプレーをアンダーウェアーにかけたりもしたが、結局は凍結した保冷剤が一番効果があった。
水冷服に関しては、装備が重いので私のように力仕事をよくする者には適さないと思い買わなかったが、主に機械で作業していいる人には良いと思う。
ペルチェベストは、空調服との併用は無理で外での仕事には限界があり、エアコンが効いていない屋内で使うのが良いと思う。
近所の人には空調服も着ずに炎天下で農作業をしていて身体を壊してしまって、今は夏場は日中は殆ど農作業をせず家に籠もっている人もいる。
私の父は炎天下での畑仕事で脳梗塞を悪化させてそれが原因で亡くなった。
だから、夏場での散歩や作業は命に関わる危険な行動という意識を持っている。
自分の命や健康を守るためであれば少々の出費は苦にはならない。
普通の人ならそこまでして散歩や農作業をする必要があるのかと思うかもしれない。
それだけの金を余分に使うなら農作物もいっぱい買えると思うだろう。
だけど、私の作る農作物は有機農法でつくった安全で栄養の高いものである。
そして食糧危機に備えた農業への取り組みでもある。
いわばそういう危機に備えた防御服だと空調服を考えれば良いと思う。
家の中では積極的にエアコンを使うように呼びかけられている。
それと同じように、外での仕事や移動ではできるだけ帽子を被り、積極的に空調服や水冷服、ペルチェベストを使うべきだろう。
それだけ現代の暑さは危機的な状況なのだという意識を持つべき時代になったのだと思う。