私はまもなく60になる。
60歳というのは、還暦というより、退職を迎える歳だった。
近年では、年金支給開始が60歳でなくなったので、再雇用で働く人が殆どだ。
しかし、私は教員を早期退職して、今、臨時で再雇用されている。
この臨時雇用も、60歳で節目を迎えねばならない。
60歳未満の人と扱いが変わってくるのである。
60歳になって、急に心身が衰えるわけではないが、それまで衰えてきた心身を認めざるを得ない歳に思える。
50歳代後半になって、衰えてきた心身に叱咤激励を自ら課してきたのだが、もうしなくて良いのではないかと思えてくる。
子供がまだ独り立ちしていない親にとっては、60歳を越えても奮闘し続ける必要があるとは思う。
そういう意味では、無理を強いなくても良い立場でありがたいとは思っている。
以前のブログ「膵臓がんで逝った知人」で書いたように、定年前後に亡くなった人を多く知っている。
それだけに、この60歳は感慨深い歳なのである。
ニュースでは中高年のひきこもりが問題になっている。
退職をきっかけとして、家庭に引きこもってしまう中高年があまりにも多いようだ。
まさに今、現代での生き方そのものが問われていると思う。
過剰に仕事に適応して、過労や癌で亡くなる人。
仕事に適応できずに、引き籠もってしまう人。
ほどよく、仕事と付き合って、ほどよく暮らしが出来る方法を探さねばならない。
それが、ブラックと言われるようになった教員も難しくなった。
今は悩むことは若者だけのものではなくなった。
中高年も、高齢者も悩まねばならなくなった。
60歳を前にして、悩みは尽きない。
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