松本利秋2005『戦争民営化―10兆円ビジネスの全貌』祥伝社は、もう二〇年以上の前の本で、書かれている内容は少々古いが、今のトランプの戦争ビジネスを理解する良い材料だ。
どれだけトランプが自分自身や仲間に株や為替、石油取引で儲けさせたのだろうか。
トランプの発言が大きく市場を左右して乱高下している。
あらかじめ発言内容を知らせておけば、次の日の上げ下げは予測できたはずだ。
また戦費に莫大な費用をつぎ込んでいるが、その多くは武器製造企業へと流れる。
日本もかつてはベトナム戦争や朝鮮戦争の特需で経済復興を果たしていった。
武器産業はウクライナでさえ潤わせ、高市政権もそれに参入しようとしている。
石油の輸入もアメリカからが増えてきて、アメリカは大儲けである。
多くの血が流れ、死んだり傷つくことが景気浮上になり、儲けになるのが戦争だ。
そして、金融と戦争は密接に絡んでいるが、それは古くからのことで、松本利秋は次のように述べている。
リーマン社は、一九〇四年に日露戦争の戦費調達のために、日本政府が発行した外債を引き受け、日露戦争後、その功により日本政府から叙勲を受けている。その存在は日本が日露戦争を戦うには必要不可欠であった。
当然のことながら、リーマン社は日本政府からの利子はタップリ受け取っている。 リーマン社はその後、関東大震災でも復興国債を総額一億五〇〇〇万ドルを引き受けているが、この後、世界恐慌による大不況で、日本政府は国債の償還に支障をきたし、それを補うために満州に進出し、経済的利益を得ようとした。
やがてこのことが太平洋戦争の要因となっていくのである。しかし、何れにせよ、彼らにとって見れば、これら国債の売買は純粋などジネスにほかならないのだ[前掲書:5-6]。
他国の戦争に金を貸して、その国や勢力が勝てば大儲けというのは、近代の歴史で繰り返し行われている。
その貸された金は貸した国を中心とした武器輸出国に環流する仕組みだった。
ウクライナ戦争でのEUやアメリカの資金援助も同じ仕組みである。
イランに関しても、援助は資金だけで無く情報などによっても行われている。
今回のイラン攻撃の本当の目的は、ベネズエラ同様に中国の石油の輸入先を支配することにあったという。
関税でも言うことを効かすことができないで、アメリカの方が石油を利用して中国にダメージを与えようとしたことになる。
それが逆にイランの石油戦略の返り討ちに遭ってしまったというのが実情だろう。
アメリカが帝国的支配をできるのは、武力だけで無く石油もコントロールできることだ。
日本がアメリカと戦争したのも石油が大きな原因だった。
再生エネネルギーの開発を阻止し、EV開発にダメージを与えて、武力と石油利権で世界を支配下に置くことがアメリカにとって最大の利益になる。
そのためには中東の石油産出国が戦争でアメリカに頼ってもらわねばまずいわけだ。
化石燃料依存のわれわれの生活の根本がこういう戦争ビジネスの上に成り立っているとも言える。
化石燃料依存生活は世界の多くの人が流す血を利用しながら儲けている人によって、維持されていると考えるべきだろう。
本当に戦争反対を唱えるなら、再生エネルギーや石油代替エネルギー開発を進めて、化石燃料依存生活を終わらせることが重要だと思う。
戦争で莫大な利益を得る人が多くいる以上、それに対抗するのはそういう方法しかない。
そして、それが地球環境とあらゆる生命を守るための真の闘いでもある。
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