いつも見ているNHKの朝ドラ「まんぷく」で、リヤカーでの引っ越しの場面があった。
担保にしていた自宅が裁判所の競売にかかるので、借家に移り住むシーンだった。
それで、リヤカーで、引っ越ししたり、農作業をしたことを思い出した。
私のリヤカーでの引っ越しの経験は、中学2年生の頃(45年前)に新築の家に移った引っ越しである。
それまでは、赤穂の尾崎の磯釜という、家の建て込んだところの平屋に住んでいた。
父母と兄弟が4人が、今で言う2DKに暮らしていたのだから、非常に窮屈で勉強部屋など無かった。
そんな中で、私も弟も中学受験をして私学に通っていたのだが、今考えると親は相当無理をしたと思う。
そして、ちょうど父親が買って作っていた田んぼが、赤穂高校の用地として売れたので、別の田んぼを埋め立てて念願の家を建てた。
父親は何でも工夫して節約するタイプで、リヤカーもバイクの荷台に取り付けて引いたりしていた。
引っ越しも業者に頼まずに、家財道具をリヤカーに乗せて引っ越ししたのである。
私も手伝って、リヤカーの後ろで荷物を押さえていた記憶がある。
それ以外にも、とれた米を運んで、脱穀しに行くのを手伝ったりした。
父親は結局、農作業も米作りをしなくなったので、リヤカーも必要なく、自転車で済ませていた。
私は、結婚して赤穂の大津に住んでいた頃、その父親譲りのリヤカーを同じように使ったことがある。
そのうち、中古のピックアップのトラックを買って、自分で引っ越しや農作業をした。
リヤカーも上郡の今の自宅に持ってきたが、パンクして修理しないまま壁に立てかけて、放置している。
思い出のあるリヤカーなので、処分せずに残しているのである。
今私が通勤や農作業に軽トラを使っているのは、このリヤカーからの延長上にある。
「まんぷく」の主人公は、47歳で0からのスタートを、リヤカーでの引っ越しから始めた。
家内に私は「57歳での同じような再出発だ」というと、冷ややかに笑われた。
確かに、安藤百福さんとは格が違いすぎるが、人生をやり直すことにスケールは関係ないと私は思う。
「大器晩成」でなくても、「中器」でも「小器」でも、晩成すれば良いじゃないか。
努力すれば、必ず報われることを信じよう・・・
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