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2026年3月23日月曜日

竹被害対策としての竹パウダーの勧め

 いつも散歩で通る畑でおじいさんが粉砕した竹をマルチとして撒いていた

その竹はちゃんと分解するのですかと聞くと、大丈夫だと答えてくれた

実は、その粉砕竹は近くの山裾の竹林を整備したときに出た物だ

竹は以前は色々と建築資材や農業資材、工芸品として利用してきたのだが、今は殆ど利用されず放置されている

それで、周りに蔓延って被害を及ぼしている

その対策として、竹を伐採して粉砕してその場所で撒いていたようだ

おじいさんはその粉砕竹をもらってきたようだった

地元では、太陽光発電にする場所として活用もしているが、竹もそこそこ残して完全に撤去はしていないので、今後も活用できる。


私も近所の竹林の管理で困っているん人がいるので、竹を自分でとってくる許可を得ていた

なかなかその機会が作れなかったのだが、今回必要に迫られてとることにした

それは、米糠を使って肥料にするのに必要になったからだ

普通は米糠でEMボカシ肥料を作るときは、油かすや魚粉、骨粉、糖蜜加えたりするのだが、最近は籾殻も使っているようだ

米糠は固まりやすいので、それを防ぐための材料が必要だ

籾殻なら無料で簡単に手に入るのだが、私はどうしても残留農薬が気になる

近所では無農薬で米を作っている人はいない

そこで思いついたのは竹パウダーだった


そこでとりあえずは近所の竹林から焼くしか処理できない枯竹をとって来て、持っている庭木用の電動粉砕機でチップにした

もっと細かくなると思っていたのだが、1cm角の物がほとんどだった

そこで、麦などを粉にする製粉機で粉にしてみた

最初はうまくいっていたが、そのうち刃を留めるビスが緩んで取れてしまい、直しても枯竹は硬いので同じことの繰り返しになった

大して量もとれず、買った方がましかなと思って通販を調べてみた

その説明を読んでいて気がついて、ネットで調べてみるとパウダーにするのは生竹か、1週間ほど乾かした竹だった

枯竹は粉砕機でチップにして草抑えにするくらいしか使い道がないようだ


そこで、生竹を採ってきて、電動粉砕機でまずチップにした。

生竹の方が、細く割り易いのだが、刃の間隔を狭めないと竹の外皮にひっついてしまう。

それさえ気をつければ、枯竹よりも簡単にチップにすることはできた。

そして、電動製粉機で細かくしてみたが、問題なくできた。

枯竹より楽にできて、量も多くとれる

でも、気をつけないと枯竹の時と同じように、ビスが緩んだり、竹が刃に挟まって動かなくなる

製粉機で一回に処理できる量は手づかみ一杯分なので、量をこなすには時間がかかることは否めない。

でも、思ったよりも多くの生竹パウダーを作ることができた。


昨日も近くの三日月町の直売所で竹パウダーを売っているの見つけて、買おうと思ったらあまりにも高いので買わなかった。

確かに細かくて食料品にも混ぜられそうだが、農業用として使うには高価すぎる。

そもそも、竹パウダーは土壌改良材であって、肥料成分は足さなければいけない。*1

農業用の安い竹パウダーは、輸送費などを考えると地元で作って売った方が良いだろう。

竹林被害にあっている地域では、直売所と提携して農業用の安い竹パウダーを販売して欲しい。

自分で粉砕機と製粉機を用意できる人は、竹林の所有者に了解を得て自分で処理することも簡単だ。

建築材や工芸品に竹を使わなくなったこれからの時代は、筍などの食材と肥料に用いるのが最善策だと思う。

近年は田舎でも家庭や農地、山地から出る廃材を燃やすことは禁じられるようになって、粉砕機は必需品になってきている。

元来、石臼は農家では必需品だったことを考えれば、製粉機もあって良いように思う。

世界情勢で化学肥料が高騰する中で、その対策としても有効だと思う。


*1 竹パウダー(竹粉)の効果と使い方(https://earth-shizen.com/blog/takepowder-kouka-use/)






2026年3月21日土曜日

恥知らずの高市外交

 日本の文化を「恥の文化」と評したのはアメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトだった。

日本人は人にどう見られているかを、非常に気にするところがあった。

今は下火になったが「日本人論」「日本論」がよく書かれていた。

欧米を中心とした外国人からどう見られているのかを、非常に気にするところもあった。

これは村社会や町社会の中で強い地縁関係がそうしたのだろうと思われる。

また歴史的背景として江戸時代は犯罪に対する刑罰が家全体や5人組の連帯責任となったので犯罪抑制にも繋がったことは確かだった。

そして、何よりも武士は自ら切腹して辱めを受けることを潔しとしない誇り高い階級だった。

しかし、そういう地縁関係も薄れてしまい、誇りも失われ、老齢者や女性に対する詐欺や窃盗、強盗が増えてきているようにも思われる。

その一方で、強い者に対する迎合、従順さは以前よりも強くなったと思う。

私は長年教師をしていたので、管理職に対する職員の対応を見てきたが、従順さがました背景に組合の弱体化は確かに大きい。

しかし、それよりも教員の誇りを傷つける免許更新制などの政策によって、中央管理体制強化とその採用人事で教員は従順さが増したと思う。

それが、結局学校のブラック化と教員離れにつながったように思う。


今回の高市総理の日米首脳会談に際しての発言

「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルド。私は諸外国に働きかけ、しっかり応援したい」

を聞いて、世界から軽蔑されているアメリカ大統領に日本の総理大臣が媚びていることに恥を感じた。

いくら相手が世界一の軍事大国のトップだからと言って、国際法からも間違っていると思われるイラン攻撃をした人間に言う言葉ではあるまい

中国に対しては強い態度で臨みながら、一方でアメリカ大統領には対しては媚びるなんて日本人として恥としか思えない。

我々国民がこういう総理大臣を選んで作り上げたのであって、われわれ日本人自身も恥と思うべきなのかもしれない。

たぶん、海外ではこういう総理大臣のいる日本を恥知らずで哀れに思うだろう。

原爆の戦争犯罪を黙認して、アメリカの核で守ってもらっていると勘違いしている日本人。

こういう状況でもオールドメディアは総理大臣や自民党にへつらう報道をするのだろうか?

とくにNHK????

これでは若い世代に希望を与えられないし、誇りを失わせても仕方有るまい。

もう、高市総理を見ていると日本には「恥の文化」は失われたと言って良いのかもしれない。

2026年3月17日火曜日

新しい仲間、ハーモニカ

 ずっと以前に買ってたまに吹いていたクロマチック・ハーモニカを壊してしまった

このハーモニカはかつて全校生徒の前でアカペラを歌ったときの間奏で用いた思い出深い物だった

出ない音があるので、分解して触ったら多くの音が出なくなってしまった

他の楽器もやってみたがすぐには上達できず、しばらくすると、やはりハーモニカが欲しくなった

普段は一人カラオケやギター伴奏で歌っているのだが、夜中は声を出すのがはばかられる

気分的に小さな音で曲を奏でたいときもある

本当ならアコースティックやエレキギターがうまく弾ければ良いのだが、指が短い上に不器用なもので何年やってもあまり上達しなかった

ハーモニカは小学生の頃から吹いていたこともあって、ギターよりはましに旋律演奏できる

そこで、ハーモニカを買うことにして、ネットで色々調べてみた


ハーモニカは1000円以下の物から何十万円もする物まである

人前で演奏するなら5000円以上くらいの物が必要なようだ

半音が出せるクロマチック・ハーモニカは思ったよりも高くて、手が出そうに無い

普通のハーモニカでもベント奏法という半音下げることができることを知って、それを練習しようとも思った

どうせ、当面は練習したり一人楽しむくらいにしか使わないと思い、900円ほどの10穴ハーモニカのCとAの二つとホルダーもネットで買った

中国製で安っぽい物だが音色はそれなりに悪くない、ただベントはなかなか上達していない

吹きたかった虎舞竜のロードは原曲がGで、YoutubeではDでのレッスンがおおくて残念ながら挑戦できていない

それでも、簡単に吹ける曲をいろいろとYoutubeを見ながら練習するのも楽しいものだ


そして、何よりも新しい楽しみは野外で吹けることだ

小さいのでポケットに入れて持ち運び、どこでも吹くことができる

先日も赤穂御崎の梅を見に行って、人がいないところで吹いてみた

今まではスマホからの音楽を聴きながら、海などの景色をながめたりしていたのだが、ハーモニカを吹いていると自然の中で我を忘れさせてくれる

ただ、まだ下手なので人が近くに来て聴かれるのは恥ずかしいので、人気の無いところで吹いた

これならホルダーにつけて、車を運転しながら練習する手もあると思った


最近は夜に気張らし練習することもある

特にベントの練習を欠かさないようにしている

これだけ息を吐いたり吸ったりすると、けっこう肺活量が必要で、鍛えられる

高齢の人が吹き矢を使って健康管理しているのをテレビで見たが、ハーモニカなどは手軽でどこでも練習できて健康に良さそうだ

夢は弾き語りでハーモニカを吹いて、ステージにも立つことだ

その時にはギターもハーモニカも良いのを調達しようと思っている

今までネットでのカラオケやフォークギター伴奏で一人歌ってきたが、ハーモニカという仲間が加わることでまた賑やかになった

上達すれば、家外での仲間も増やして良いこうと思う

2026年3月13日金曜日

代理出産とアリサ・リュウ(劉美賢)

 今回の冬のオリンピックのフィギアスケート女子の金メダリストアリサ・リュウは、母は匿名の卵子提供者で、代理母を通して生まれたという*1。

しかも、弁護士である父親はシングルファザーだという*2

日本では代理出産は実質禁止されているので、日本人は海外でしか行えない。

だから、アメリカではしっかりと代理母によって生まれた子どもが父親だけの手で育てられて成

長し、オリンピック選手として国を代表し、世界の頂点にまで上り詰めていることに驚いたと思う

実は代理出産に興味を持ったのは、ウクライナのことを調べている過程であった。


ウィキペディアの「代理母出産」によれば

ウクライナでは外国人と代理出産の契約を結ぶことが許可されているため、国際的な代理出産の拠点となっている

2014年のウクライナ紛争以後には避難してきた若い女性が金を得るために業者と契約する事例が、紛争以前より増加した

というように、我々日本人の抱くイメージとは違う貧困による商業の側面を持ち、金メダリストを生む代理出産を単に喜んでだけはいられない

このこともあって、私は代理出産について次の文献を読んでみた

デポラ・L・スパー 椎野淳訳 2006『ベビー・ビジネス―生命を売買する新市場の実態』ランダムハウス講談社

これは20年も前の書籍で、商業的代理出産の規模は小さかった時代の物だが、当時と状況は根本的には変わってないと思われる。

「第3章 子宮を貸す女性たち代理出産市場の出現」でD,スパー氏は代理出産の起源を聖書からの引用で、主人が主に使用人を
使ったり、可能なら第二夫人や愛人を利用したことが述べられている[前掲書:111]。

これは奄美で行われた主人がヤンチュ(下人)に子どもを産ませたりしてそれをヒザとよんだことと通じる。

育てるのは主人の正妻なのか、使用人なのか、乳母なのかという違いが出てくるし、正統な後継者として認められるかどうかも違ってくるだろう。

とにかく医療が発達するまでは妊娠出産は妊婦への負担や命の危険を伴うので、強要されるかそれなりの見返りが無いとできるものではなかった。

ともかく、複婚、奉公、奴隷、愛人・妾を利用して子どもは正妻以外に誕生してきたのだ。

これらは、欧米文化を中心とした近代化で否定されることになった。

また、売春は商業として発展し続けてきたが、代理出産の商業的な発展は無かった。


それが、人工授精(AIH)によって「受胎は性行為と切り離され、代理母に会うことすらなしに、自分の子どもを妊娠して
もらうことが可能になった」[前掲書:113]



このことに関して、色々と問題が指摘されているが、今回のアリサ・リュウのことから考えてみようと思う。

これからは、独身であったり、同性婚であった場合でも、お金さえ有れば自分が望む子どもを手に入れることができるようになった。

競馬の世界では優秀な種馬の精子が高額で売買されていることがよく知られているが、同じことが人にも行われると言うことだ。

近年は胚移植の技術も進んでいるので、望む胚を購入して代理出産してもらったら、簡単に望ましい子どもを手に入れることができる。

これは優性思想に関わる重要な問題となる。

今回、代理出産の女性が金メダルを取って、その価値が高まったらそれに倣う人も多く出てくる可能性がある。

特にスポーツ選手は遺伝的な資質に大きく左右され、それが高額を収入と結びつく。

かといって、人工授精で生まれた選手の出場を認めないことも問題だろう。

人類が自己家畜化(self  domestication)したがゆえの歴史的な宿命なのかもしれない。

ウクライナの代理出産ことを含めて行きすぎた資本主義と経済格差がこういう問題を大きくしているように思う。












*1 アリサ・リュウ フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

*2【フィギュア】アリサ・リュウの父が娘を16歳で引退に追い込んだ理由を告白「乗り越えられると思っていた」

2026年3月11日水曜日

太陽光発電へのくいの残る散歩道

 私が犬と毎日歩いている山裾の散歩道の傍には、太陽光発電パネルを設置するための杭が刺さったままの空き地が多く残っている。

昨年に、放置されていた山の裾野の廃屋を取り壊し草木を伐採し、きれいに整地してそこに杭を打ち込んでいた。

もともと、家の周りには畑を作っていたようだが、特に廃屋になると放置されて草木が生い茂る荒れ山になっていた。

要する里山の畑だったものを、太陽光発電として利用していこうとしたのである。

こういう里山だけで無く、急斜面にも太陽光パネルは設置され、見た目も悪く雨が降ると危険だとは思っていた。

ただ、元は宅地や畑の場所などは崩れる心配は少なくて、見た目だけの問題で済んでいたし、イノシシなどの出没の危険性も減ることになった。

ある意味では、これからはこういう風に、荒れ地を活用できる方が良いのかなと思っていたのだ。


ところが、1年経っても工事が進まない。

地元の人に聞いたら工事を行っていた業者が別の業者に売ったということだった。

どうも、政府の補助金の改正が原因らしい。

これからイラン情勢によって電力が不足する事態も考えられるのに、逆の方向に向かおうとしている。

今日(3/11)も羽鳥慎一のモーニングショーで再生エネルギーの電力のバックアップの問題を懸案事項としていた。

この問題は急速に低下している蓄電池のコストによって、解決できる方向に向かっているという*1[飯田2026:136]。

こういう中間産地の村は太陽光発電を安全に設置できるところがいっぱいあるのだから、太陽光パネルと蓄電池をちゃんと設置すれば電気自給できるはずだ。


民間業者はどうしても利益を上げるための資金繰りが大変だろうから、自治体が水道事業と同じ感覚になって電力供給に取り組むべき時代になってきている。

羽鳥慎一のモーニングショーで玉川氏も指摘していたが、地震大国の日本は揺れや津波だけで無く、断層隆起の問題を抱えていて原子力発電は危険極まりない。

そして、災害で孤立した町や村には電気がすぐに必要だ。

戦争と災害に備えられない日本はまさしく平和ぼけと言うべきなのだろう。

くしくも、今日は東北大災害があった日だ。

ドイツが原発廃止を決めたのも福島原発事故からの教訓だという。

とうの日本人がこの事故を過小評価すること自体が、愚かであるし恥である。


*1 飯田哲也氏の『Ei革命―エネルギー知性学への進化と日本の針路』集英社インターナショナル(2026)[飯田2026]



2026年3月9日月曜日

トランプ大統領と高市総理が促すエネルギー革命

 ホルムズ海峡をタンカーが通れない上に、イスラエルがイランの石油施設を攻撃して炎上したことによって原油価格が高騰している。

中国はイランに頼んで通してもらっているそうだ。

かつて日本も、イランの石油施設国有化の折りに、イギリスがホルムズ海峡の航行妨害したときに、強行突破してイランの原油を買うことを行なった。

イランはその恩を感じて、日本とは友好関係を続けており、元安倍首相もアメリカとの仲介役を担ったという。

それを、高市総理は踏みにじって、アメリカとイスラエルの奇襲攻撃を非難せずに、イランだけを一方的に非難してしまった。

中立を守れないような自衛隊の高市最高指揮官のいる日本に、中国と同じく特別に通してもらえることはできないだろう。


日本は電力に関してはLNGが多く使われていて、それはオーストラリアなどから手に入るから電力は問題ないという。

問題なのは自動車や重機などの燃料である。

石油備蓄が254日分有っても、戦争が長引けば石油ショック以来の高騰を招いてしまう。

それに対応するために、EV(電気自動車)への補助金を高くして、EVの促進を図るべきだろう。

現在でも、ハイブリッド車でさえ低燃費のガソリン車よりもコストが高くついて、二の足を踏んでいる。

ガソリンがかつてのように300円になれば、ハイブリッドでコスト的には問題なくなるが、何よりも以前から取り上げているエネルギー革命を促進すべきだろう。

ホルムズ海峡に自衛隊の掃海艇を派遣して、トランプの戦争に加わるよりも平和的は解決方法と思う。


これまで、石油産出国は石油の需要が減らないような価格を設定してきた。

安すぎてもアメリカのシェールオイルが採算が合わないので、それに見合う価格を維持してきたようだ。

現在、テレビでも現実的なエネルギー問題の対応として、石油や原子力への対応を見直そうとしているが、それは将来に禍根を残すことになると思う。

国民は新しい希望ある未来が描けるのなら、当面の出費は我慢できると思う。

それを後押しするために、EVや水素エネルギー等をもっと普及させるための政策を行って欲しいと思う。

トランプ大統領や高市総理の引き起こした日本の石油危機を、逆手にとってエネルギー革命を促進するのが最善策だと思う。

それができれば両者は、エネルギー革命への功労者として却って評価されるだろう。

そして、中東に石油をめぐる戦争が無くなり、心ならずも平和に貢献した指導者として歴史に刻まれるだろう。


2026年3月7日土曜日

携帯式ミサイルシステムとイラン本土決戦

 アメリカとイスラエルは今度のイラクへの奇襲攻撃で制空権を握りつつあるという。

それは弾道ミサイルやドローンへの対応であって、携帯式防空ミサイルシステムへの対応がどうなっているか気になった。

そこで調べたら「イラン、ロシアと秘密取引 携帯式ミサイル調達―英紙報道」という今年2月26日付けの記事があった。

それによれば、

イランは2027~29年に携帯式対空ミサイルシステム500基、ミサイル2500発を購入する。少数は早期に引き渡される可能性があるとしている。

ということで、来年の予定だった。

そこで考えられるのは、それが整う前にアメリカとイスラエルが攻撃した可能性があるということだ。

ドローンばかり話題になっているが、ウクライナ戦争でも携帯式対空ミサイルシステムや戦車に用いるジャベリン(携帯式多目的ミサイル)は非常に役に立っている。


もし、イランがある程度現在で携帯式対空ミサイルを保有していたり、ロシアが今後秘密裏に輸送できれば戦争は泥沼になるだろう。

おそらくそうならないように今回の攻撃が始まったのだろうと思うが、万一、イラン独自で地対空・地対地の携帯式ミサイルを開発していたら、話は違ってくるだろう。

また、直接ロシアから輸入しなくても、製造ライセンスと製造方法を手に入れれば済むのだ。

イランの工業開発力に関して、エマニュエル・トッド*1は次のように述べている。


私は『西洋の敗北』で、ウクライナ戦争でのロシアの勝因と米国の敗因をエンジニアの数に求めましたが、イランは膨大な数のエンジニアを輩出しています。米国で博士号を取る留学生でエンジニア分野を選ぶ割合がイラン人は突出して高い(六六%、中国三五%、インド三九%)。

 昨晩会ったイラン大使も、エンジニアの育成は、歴代の政権によって計画・実行されてきたものだと強調していました。実際、イランでは革命後に大学が飛躍的に発展しています[E,トッド2025:206]。


確かに実戦経験の豊富なアメリカとイスラエルは奇襲攻撃では大成功を納めただろうが、空爆だけで無条件降伏したのは原爆を落とされた日本だけだ。

核兵器を用いずにトランプの要求する無条件降伏などあり得ないだろう。

ホルムズ海峡の安全を確保できなければ、世界中が大混乱するだろうし、確保できてもイランが無条件降伏するとは限らない。

そうすると、地上戦をやらざるを得ず、時間がかかっているうちに、海上ドローンや携帯式ミサイルを開発製造していき、泥沼になっていくだろう。

そもそも、ハメネイ師が遺言で徹底抗戦を指示している。

太平洋戦争のときの日本のように天皇の聖断で軍部を抑えることができない状態だ。


日本が薩長土肥によって天皇を担ぎ上げて、クーデターないし維新革命を起こしたのとイラン革命は似ているようにも思える。

その点では、トッドは次のように述べている。


米国を始めとする西洋が、今日のイランを見誤っているのは、一九七九年の「イラン革命」の意味をいまだに理解できていないことに一番の原因があります。

 とくに米国にとっては、この時起きた米国大使館人質事件がトラウマとなり、冷静な理解を妨げていますが、革命によって誕生した国家の正式名称は「イラン・イスラム共和国」。これは「民主化革命」だったのです。その民主的、平等主義的な性格から、イラン革命は、フランス革命やロシア革命のイトコと言っていい[E,トッド2025:203]。


日本の場合はプロイセンに習って、帝政を敷いたので共和制では無いのだが、それは建前上で、実権は薩長を中心とした藩閥が軍部を握っていた。

日本でも戦前では男子普通選挙が行われていたが、治安維持法によって反政府への取り締まりは行われていた。

特に特別高等警察による拷問による弾圧はよく知られており、これまでのイランの政治犯への弾圧と大きく変わりは無い。

また、中国の天安門事件や香港への弾圧を考えれば、イランが特別に民衆を弾圧をしているとはいえない。

イランでは国軍に独立して革命防衛隊が対外的な戦闘の主力となっているようだが、これも戦前の日本の関東軍を彷彿とさせるし、海軍と陸軍の対立とも似ている。

おそらく、日本も原爆の投下が無ければ、陸軍を中心とした本土決戦が行われて、ベトナム戦争のようになっていたかもしれない。

これから行われようとしているイランでの本土決戦を避けて停戦すべきだと思うが、阻止できなければ日本が戦前に行おうとした本土決戦の実現となるかもしれない。


*1 エマニュエル・トッド 2025『西洋の敗北と日本の選択』文藝春秋[E,トッド2025]