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2025年11月12日水曜日

我が地区にコウノトリが棲み着く理由

 私の今住んでいる上郡町の高田地区にはコウノトリが二羽棲み着いている。

最近は電信柱や高圧線の鉄塔の上でクチバシを鳴らし合っているのをよく見かける。

子育てが済んでしばらくして水田の稲が青々していた頃には見かけないこともあった。

稲刈りが終わるまで、あちこちに出かけて行っていたようだ。

稲刈りが終わって水田が広々としてきたので、コウノトリもゆっくりと水田でも餌を探している。

コウノトリを見かける場所は水田付近以外にも貯水池や大小の川の浅瀬であった。

上郡町内はどこでも見かけることができるのだが、棲み着いて子育てをしたのは高田地区だけである。


私は元々赤穂に生まれ育ったので、上郡町のことはよく分からない。

そこでいつも上郡のプールで一緒になる地元の人に高田地区だけに棲み着いるのはなぜなのかと訊いてみた。

するとその人は「(貯水)池が多いからだろう」と答えてくれた。

それはこういうことだ。

高田地区は一部を除いて扇状地になっており、小さな川は山から流れていて、そこから用水路で水を引いてきていて通常はその水を用いている。

山の中の谷間には小さな貯水ダムを作っているが、いざというときの水を確保するために、山ぎわや水田の真ん中に大小の池を多く作っている。

水田を所有している人はこの池の草刈りを行うし、池からの水を管理するのが仕事になっている。

水田を所有してない者も、用水路の草刈りや畦焼きで池の土手も焼く作業もする。


他の地区は比較的しっかりとした川があったり、上流で大きな貯水ダムがあったりしている。

また、高田地区でも千種川本流から水を引いている村もあって、貯水池をしっかり管理しているところは高田地区の扇状地帯だけだと思う。

山間のきれいな川の水が流れている自然が豊に見える地区は、意外に餌となる動物や虫が少ないのだろうと思われる。

貯水池は小魚や虫などの繁殖場所となっており、そこから用水路を通して水田に入ってきて増えているようだ。

また、それを狙うヘビや蛙などがコウノトリの大切な餌になっているということだと思う。


そう考えると、水田での稲作を大型規模で効率化を図ることと齟齬が生じてしまう。

大規模農家が大規模に水田を作ろうとすると、貯水池とその水路の管理はその農家の仕事になる。

しかし、それは非常に手間のかかることで、本流の上流から取水して配管した方が効率的だろう。

現在水田の地主や一般の村人が行っている村作業があって貯水池と水路は活かされており、そしてそれがコウノトリが棲み着く環境を保ってくれている。

そして、忘れてはいけないのは、このところの温暖化で旱魃になる危険性が増している。

千種川も干上がった時に、貯水池の水はどんなに役に立つか想像できる。

現に何年か前の水不足の時には水田のために緊急放流した。


米の値段だけで大騒ぎして、規模の拡大や輸入の問題ばかり話題になるが、水田の持つ環境保全、災害抑止について真剣に考えるべきだろう。

村は少子高齢化でこれからまともに水田を維持できなくなっていく可能性もでてきている。

地域によっては小作料を貰うどころか、お金を払ってまで大規模農家に作って貰っているところもある。

高い米価のママ据え置いて米離れを助長させてしまったら、減反を余儀なくされてますます稲作農家は減っていくだろう。

環境を考えれば水田はその所有者だけのものではないし、所有者だけで維持できるものではないということを根本的に考えなくてはならないに時代となっている。









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