縄文人はどんぐりなどの堅果類に頼った生活をしていたと言われている。
どんぐり等は栽培というのではなくて、管理してきて木材も利用してきた。
どんぐりはたくさん採れたし貯蔵もできたので、狩猟採集では難しい定住化ができたとも言われている。
ただ、どんぐりだけではなくて、鮭など魚類の川や海の自然の恵みも重要だった。
そのどんぐりが不作した原因をネット上では色々と書いてくれている。
それらを見ると人間が引き起こした環境変化が大きな原因のように思える。
特に縄文の人々が多く住んでいた東北地方で大変不作の状況だという。
ゲノム解析でも東北の人々は縄文人のDNAを北海道のアイヌと琉球は別として、他の日本の人々より多く継承している。
古代の蝦夷の生活も縄文人の生活に似た狩猟採集が、重要な生業だったことが知られている。
かつて、東北は冷害で苦しんできたし、北海道では稲作はできなかった。
今は東北どころか北海道が米の重要な産地になっている。
そして、温暖化の影響で縄文人やアイヌ人が大切な食糧としていた、鮭が来なくなってしまった。
すでに縄文人と似た暮らしをしていたアイヌの人々は生活様式を変えてしまっているが、先住民として昔の生活をしていたとしたら大変なことになっていただろう。
東北では江戸時代には大飢饉で多くの犠牲者を生んだが、今はその心配をせずに済んでいる。
その一方で遠い昔の先祖と同じようにどんぐりに依存している熊の襲撃を受けることになった。
アイヌの人々は熊を大切な神様として、イオマンテの祭りを行いながら食べたりした。
東北の人々が自分たちの先祖を熊に見いだすのか、それとも稲作文化を持って移住してきた和人として熊を敵と見なすのか分からない。
言えるのは、もし三内丸山に暮らしていた人がそのまま現在もいたとしたら、どんぐりが無かったら稲作をしている集落を襲った可能性もあるということだ。
我々ホモサピエンスと絶滅したネアンデルタール人の違いを、熊とライオンの違いに似ているいう学者もいる。
熊は雑食性でライオンは肉食性であることがその生存戦略に影響して、雑食のホモサピエンスは生き残り、肉食に頼ったが故にネアンデルタール人は絶滅したというのだ。
熊は熱帯から北極圏にいたるまで、その環境に応じて食性も違うが、ホモサピエンスの起源と言われているアフリカにはいない。
日本人の大好きなジャイアントパンダも熊の仲間で竹以外にも木の実や昆虫も食べるという。
ホッキョクグマは肉食性だが、これはイヌイットの食性に似ている。
人類が文化によって地球のあらゆる所に生活圏を広げたのに対して、身体や食性を適応させることによって生息圏を広げた。
熊は冬眠で知られているが、生息域によっては冬眠はしないそうだ。
そういえばパンダが冬眠するなんて聞いたことが無い。
日本ではヒグマは北海道にしかいないと言うが一万年前には本州にもいて絶滅したという。
また、本州のツキノワグマはホモサピエンスよりも早くに氷河期に渡来して、独自に進化して生息域を広げたが北海道には行けなかった。
縄文が始まる頃にヒグマが本州からいなくなり、ツキノワグマが逆に広まったというのも日本人の歴史と重ねると興味深い。
北海道や本州に生き残ってきた熊が温暖化による環境変化で窮地に追い詰められて、人との間に問題を起こしている。
その姿をかつて日本に暮らしていた旧石器人や縄文人と重ねて考えてみるのも良いのではないかと思う。
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