このところ、日本国債の金利の問題が毎日のようにニュースとなって流されている。
これは為替レートでの円の価格にも大きく影響するし、個人としては住宅のローン金利にも関わってくる重大な関心事だ。
これまでは低金利どころか、マイナス金利と言うことで、多くの日本国民は利子を当てにして暮らすことはなかったし、住宅ローンの負担も比較的少なくて済んだ。
しかし、円安となってしまい、外国からの輸入が増えている日本では物価やガソリン、電気代などが上がって生活を圧迫している。
要するに、金利をめぐる国際的な攻防、いわゆる金融戦争の戦時下にある我々の社会は、つねにそのリスクを負って生活している。
そして、政府はNISAを通して株への投資を呼びかけていて、NHKなどのマスメディアでも子供のこういう金融への教育を大きく取り上げている。
私たちの世代は額に汗して物を作ったり、人にサービスしてお金を稼ぐことが一番尊いことだと教えられてきた。
しかし、今は小学生にも金を活用して儲けることを学ばせる。
NHKテレビでは円安だから、外国で稼いでその金を元手に日本で楽に仕事するというような映像が流れた。
一方Youtubeではオーストラリアの現地の人が、物価や時給が上がりすぎて、発展途上国の低賃金労働者の影響で社会が混乱していることを述べていた。
のの配信者は日本も同じようになることを危惧して動画を流してくれたのだった。
これこそ、国際的な金融戦争の実態であり、そういう金融の抱えている裏の面をマスコミは報道しないのは国民を欺いている。
こういう資本主義国の金融戦争の一方で、独自の経済を築いているのがイスラーム経済である。
その事に関して分かり安く解説してくれているのが、
長岡慎介*1の「未来をひらくイスラーム経済のつなぐ力―その思想と歴史から学ぶ」黒木英充・後藤絵美編 2023 『イスラーム信頼学へのいざない』 東京大学出版会
であり目次は以下のようになっている
はじめに 99 1 金儲けを肯定する経済思想 99 2 商売に埋め込まれたイスラーム経済のしくみ 102 3 イスラーム経済の「つなぐ力」 105 4 現代世界に復活したイスラーム経済 108 5 イスラーム経済とポスト資本主義 111
イスラーム経済は決して金儲けを否定しているわけではなくて、その事業に加わることなく、金を投資してその利子だけを得ることを禁じている。
この書にはそのイスラームの商売や銀行を分かり易く図解して説明してくれているので是非読んで欲しい。
そして、彼が一番訴えているポスト資本主義として次のように述べている
一見すると、このしくみは、これまでのクラウドファンディングと同じように見えます。しかし、商売目的のものと社会貢献目的のものを明確に区別するこれまでのクラウドファンディングと異なり、イスラーム型クラウドファンディングでは、人助けのアイデアのなかに必ず商売が入っているのです。それは、ワクフでは、商売からの儲けを使って困っている人たちのための施設を運営することになっているからです。そうした商売と人助けを融合するワクフの精神が、このイスラーム型クラウドファンディングにも息づいているのです。[前掲書:112]
小学生に金儲けだけ教えて、人助けを教えない学校は、下の下である。
それを文科省は推奨しているというのだろうか?
*1 もっと詳しく解説してくれているのが長岡慎介 2024 『イスラームからお金を考える』 筑摩書房である
0 件のコメント:
コメントを投稿