私の中学高校時代に体育祭は無かった。
姫路中地の陸上競技場で陸上記録会を行っていた。
だから、大縄とか百足競走などの演技種目は全くなかった。
教師になってから、公立校ではこのような演技種目が大切にされていることを知った。
中学校の講師時代に人間タワーというものを初めて知って驚いた。
特別支援学校では、作り物での仮装行列、組み体操、ダンスなどを熱心に取り組んだ。
そういうものが体育祭の花になっていた。
私の勤めている学校では、今年の体育祭は雨に祟られ放しであった。
百足競走の練習では十分に時間がとれなかったせいか、けが人が続出した。
演技そのものが中止になるのかと思われるほどの状況だった。
毎年、練習や本番でけが人を出すのが恒例とは言え、ケガ覚悟の行事には疑問を感じた。
以前勤めていた進学を重視する学校では、体育祭のための準備は殆ど無かった。
だから当日でも直ぐ出来るようなクラス対抗綱引きなどを行った。
ダンスも体育の時間に少し練習したようだが、前日の打ち合わせでできた。
しかし、いきなりリレーを行うので、そこで大きなトラブルが起こった。
因みにアメリカから来ているALTの先生に聞くと、こういう行事の経験は無いそうである。
本番当日も前日来の雨で開催が危ぶまれた。
しかし、雨で日延べになっていたので、時間を遅らせたり内容を一部変更して実施された。
平日にも関わらず、多くの保護者や関係者が見学に来てくれていた。
特別支援学校以外で、これほど多くの見学者がいるのは初めてであった。
当然私の母校の陸上記録会では見学者どころか、来賓もゼロであった。
この高校の体育祭は中学校の体育祭とあまり変わらないように思えた。
どこの学校でも感じるのは、こういう行事で見せる生徒の表情が普段と違うことである。
文化祭でもそれは感じるのであるが、座学の授業では目立たない生徒がヒーローになっていたりする。
運動の苦手な生徒も、それなりに楽しんでいる風でもある。
勉強もこれくらいに熱くやれれば良いというのは野暮な教師の言葉である。
本来は勉強もこのように熱心にやれる場を提供するべきなのだろう。
生徒とも行事を通じて、普段に無い関わりを持てるが、職員同士に関してもそうである。
今回は混合リレーに若い教師も加わって盛り上げてくれた。
係を担当している若い先生とも、普段に無い会話が出来て楽しかった。
職員の交流は飲み会というのが定番だったが、こういう行事を通して部署を超えて関われる。
最近では会社の運動会も見直されているという。
私は母校の陸上記録会よりも、運動を中心とした祭りのような体育祭の方が好きである。
どうしても勝ち負けや記録を重視するとけが人が出るので、もっと楽しめる要素を増やした方が良い。
立派な演技を見せるのも良いが、盆踊りのように観客も一緒に加われるプログラムもあって良いと思う。
体育祭は学校の秋祭りの、エンヤコラサーでいいんじゃないだろうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿