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2023年11月28日火曜日

子育てと恋愛

「子供は3歳までに一生分の親孝行をする」という言葉を久しぶりに聞いた。

今勤めている職場の若い男性職員に、年配の職員が言って説明していた。
若い男性職員は生まれて間もない赤ん坊の子育ての真っ最中である。
私はある先輩教師からクラブ活動の指導で忙しくて、一番関わってやらねばならない時にできなくて、後悔していると聞かされたことを話した。
私自身は、先輩に聞いた言葉から、なるべく関わりが持てるようにしたつもりだが、あまり自信はない。
ただ、娘のスイミング通いやレースにはよく付き合うことができた。

娘が結婚したことを機会に、撮りだめていた写真をデジタル化して渡すつもりで整理していた。
結局、未だに整理が終わらず、渡すことができていない。
子供の頃の写真は親にとっては懐かしいものだが、本人にとってはあまり関心がないようにも思えて、整理も滞っている。
ただ、パソコンのデスクトップの背景にして、眺めて楽しんでいる。
成長した今の娘とは全く別人であり、その時その時の様々な姿と関わることができたことが、親としての幸福だったのだと思える。
年頃になってからは、他の父娘よりも距離があると感じざるを得なくなったが、3歳までにその分よりも愛情深くに関わることができたと自分で慰めている。
もう二度と当時の娘には出会えないことは、別れた恋人と全く同じである。
今思いを寄せているのは、あくまで昔の姿であり、愛情である。
そういう意味では恋愛も子育ても同じなのかもしれない。

自分に愛情を求めてくる子供に対して、できうる限りの愛情を注ぐのが子育てだった。
それは互いの愛によって求め合える恋愛と一緒である。
ただ、子供は親の愛情から巣立っていかねばならないし、親も子離れしなくてはならない。
恋愛は結婚することで、関係が続けられるのとは少し違うが、夫婦間の愛情は子育てによって育まれていくことも確かだ。
中には子供に恵まれない夫婦もいるが、私の知った人の中にはあえて里子を養子にもらって、夫婦で育てるのを生きがいにしている人もいる。
不妊治療が多くなされるのも、夫婦にとって子育てがいかに大切なものかを物語っている。

先日、少子高齢化の問題で調べたら、昔から日本人は恋愛が苦手であり、私の世代でも若い頃に恋愛経験があったのは2割ほどだった。
若者が結婚しないのは、恋愛とは関係なく、現在では結婚するための仕組みが失われてしまい、それで結婚も子育てもできないという。
昔は恋愛ができなくても、見合いや職場での交際で結婚して子育てができた。
今は恋愛も子育てもできない時代になってしまったのかと思う。
ただ、恋愛結婚という呪縛から解かれて、子育てを通じて愛はしっかり築けるものだと再認識すべきかもしれない。
かくいう私は恋愛結婚に躓いて、見合い結婚で救われた一人である・・・・




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