盆と正月には、葉山にいる弟夫婦を除いて、兄弟家族が集まる。
うちの両親が歌が好きなこともあって、昔はよく皆でカラオケに行った。
それぞれの子供も大きくなったし、小さい甥や姪はゲームの方が好きなのでカラオケには行かなくなった。
それで家でパソコンを使ってのネットカラオケを、好きな者だけでやることが多くなった。
そして初めてギターを持ち込んだ父親の法事の祭に、泊まりがけで集まった時だった。
最近ははフォークギターを必ず用意して、酔いが回るといつも歌い始める。
私の兄弟は男ばかり四人だが全員バンド演奏の経験がある。
全員がフォークギターの簡単な演奏は出来る。
ギターコード付きの歌詞集をめくりながら、二時間以上も歌い続ける。
今年は、座敷のテレビはゲームをつないで、そこで甥や姪は遊び、その隣で歌の好きな者同士が歌い始めた。
兄弟が歌うのは主にフォークソングやニューミュージックなので、老いた母親は歌えない。
それでも、そばで一緒に楽しんでいる。
そこで、アカペラで「里の秋」を兄弟で二部合唱した。
これは母親がよく私ら兄弟に歌って聴かせた曲である。
続いて「花」の二部合唱・・・
指が痛くなると交代して、声がかれるまで皆で歌った。
私は今年買ったハーモニカも、調子ぱずれでもならしたりもした。
今までの法事や以前の盆などは湿っぽい話が多かったが、今回は明るく最後まで歌って終わった。
私がバンドにのめり込んで、大学受験を失敗したことを親はよく怒っていた。
しかし、その歌のおかげで今でも、皆が仲良く一緒に歌える。
そんな高価な料理や酒を用意しなくても、満足できる歌の盆である。
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