梅雨だというのに雨は長らく降らなかった。
台風と前線のおかげで、やっと地面の奥までしみる雨となった。
一昨日の朝は上郡で雨が降っていたので、職場の近くの畑に行って薩摩芋の蔓を切って植えた。
赤穂は暖かいので薩摩芋の生育が早く、蔓を伸ばしてそれを切って増やせる。
姫路では浴衣祭りまでに蔓を植えることができると言われているそうだが、赤穂ではもう少し先までいけそうな気がする。
奄美では収穫しながら苗も同時に植え付けても良い。
そこまでできなくても、温暖化が進めばこちらでも、もっと苗を増やして植え付けられそうだ。
ところが、苗を植えたものの、赤穂ではなかなか雨が降ってくれず、萎れてしまうのではないかと心配した。
やっと昼頃に本格的に降り出して一安心である。
そもそも赤穂は雨が少ないので塩田が発達したのだから、当たり前のこととといえばそれまでなのだ。
三方を山に囲まれて、南の沖には小豆島がある。
千種川も大きく坂越や高雄で蛇行しているので、海からも山からも風の通りは悪い。
冬場は雪で歴然だが、夏場での雨の違いを今回は実感した。
ただ、この赤穂は私が高校生の頃に水害に見舞われた。
高取峠が崩れ、国鉄の坂越の鉄橋が不通になった。
ちょうどこの季節、姫路から帰る途中で網干駅で足止めになった。
その前の電車に乗っていた生徒は電車が途中で止まり、坂越の鉄橋を歩いて帰ったと聞いた。
電車は下りには行けず、姫路駅に引き返し新幹線で相生駅まで行き、そこから後輩の親の車で有年から高雄回りで帰った。
しかし、しばらくしてその高雄もトンネル付近が崩れて通行止めになった。
まさしく、陸の孤島になった。
その水害で鳥撫のうちの本家は土砂崩れで潰れてしまった。
千種川も佐用町の水害以来、貯まった土砂を取り除く工事が行われてきた。
大きく蛇行した有年あたりの土砂は取り除かれて、その場所がこの雨で浸水している。
上郡も300年はもつと言われる河川工事も進んだ。
ただ、1000年に一度の地震が起きるくらいだから、それに匹敵する雨が降っても不思議ではない。
この40年ほどの間に赤穂、上郡、佐用とすべて大きな水害に見舞われた。
下流から上流へと水害が移行したことになる。
都市化と河川管理との問題がそこにあるように思う。
おそらく完全に安全となる日は来ないように思えてならない。
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