このところラジオからTOTOの曲が流れてくる。
来日公演の宣伝のCMや、それに関連して曲を流しているからだ。
私は、大学に入ったら軽音楽部に入ることは、高校時代から考えていた。
南山大学でも、新入生の勧誘では色々誘われた。
体が大きいので、アメフト、柔道、少林寺拳法などが特に熱心に勧誘してくれた。
しかし、私はためらわず、軽音楽部に入った。
しかし、根本的に考え違いをしていた。
自分は高校時代から、趣向の合う仲の良いメンバーとバンドを組んで活動した。
大学の部では、趣向は大体合うが、仲の良い仲間とは行かない。
しかも、先輩との上下関係で成り立っている。
新入生のボーカルである私に与えられた最初の曲が、TOTOのHold The Lineだった。
決して悪い曲では無くて、気に入った曲ではあったが、ボーカルを聴かせるという曲では無かった。
いつものように歌詞がなかなか憶えられずに、校内の演奏会の時は、歌詞を書いた紙をステージ下の観客席で持ってもらわねばならなかった。
歌う時も、ギターを持たず、ポケットに手を突っ込んだまま歌ったので、後で先輩に注意された。
結局、それが学生として最後のステージになってしまった。
軽音楽部を止める時に、ドラムの先輩から別の機会で出会うだろうと言われた。
しかし、縁もゆかりも無く、知り合いもいない名古屋では、バンドを組むことは無理であった。
せめて、東京の大学に行っていれば、Hiro君やSukeちゃんがいたし、大阪にも知り合いはいた。
大学の軽音楽部を止めた時点で、自分のミュージシャンへの道は終わったのだった。
プロを目指した音楽活動の一線は守れなかった。
何としても、Hold The Lineすべきだったのかも知れない。
(なお、TOTOの歌詞の意味は、電話を繋いだままにすることだ。
以前見た戦争映画『シン・レッド・ライン』(The Thin Red Line)では、戦線確保の意味で叫んでいたシーンを思い出す。)
しかし、先輩先生に言われた、「教師になって良かったやん」
確かに、食いっぱくれることはなかった。
そして、細い線とはなったが、音楽との関係はつながった。
職場での職員バンドに加わり、忘年会で活躍した(一部の人に不評だったこともあったが・・・)。
地域や学校のいろいろなイベントで、事あるごとに出演させてもらった。
そう考えれば、Hold The Lineしていたのかもしれない。
プロにならなくても、それはそれで、良かったと思っている。
音楽は暮らしの一部であり続けるが、自分の理想なのだから。
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