夜二階の部屋からテラスに出て見ると、月が無くて星が輝いている。
上郡には地上から星の輝きを妨げるものが殆ど無いので、星が綺麗に見える。
やっと、夜には涼しくなって、いつのまにか鳴きだした蟋蟀の声を聞きながら、星を眺める気になった。
目が慣れてくると、天の川がまるで雲のように連なっているのが分かる。
北の方は少し雲があって、澄み渡っているというわけではないが、気分を和ませるには充分である。
うちの家の周りで一番明るいのは、県道にあるコンビニの看板である。
街灯はあるにはあるが、稲に虫が寄ってくると言って極力減らされている。
夜にお客さんが初めて来る時には、大きな道まで出て、待って案内してあげないと、家には来られない。
娘が中学生の頃に、自転車で通っていて、暗くて田んぼに落ちたことがある。
こんなに暗くても、夜に痴漢が出たという話は聞いたことがない。
そういえば、京都の郊外に住む姪が先日、塾帰りに痴漢に抱きつかれて、大声を上げて助けて貰ったという。
ここいらでは、歩くには懐中電灯がいるくらいなので、遠くからでは男か女か分からない。
駅から遠いので歩いて通う人もいない。
むしろ、人通りの少ない日中の方が、 変質者がたまに出る。
以前は暴走族らしき若者が、たまに田んぼの中を走って爆音を上げていたが、誰も見てくれないのでやめたようだ。
これほど星が綺麗で、外が涼しくても、たいてい家の二階では窓を閉めて、クーラーをかけている。
私も 30℃を超えた夜はクーラーを夜にもつけた。
今は28℃なのでつけずに窓を開けている。
いつまでも暑いので、夜に仕事して昼に寝たい気分である。
そういえば、砂漠の民は昼間じっとして、夜に旅をしたというが、それに倣う方が良いと思える。
先日のロンドンオリンピックで、イギリスが夏でもいかに涼しいかを知ったはずだ。
その、イギリスと同じ様な服装をして、同じ様な生活をすることこそ非合理的で馬鹿げていることを、いい加減気がついても良さそうなものなのだ。
炎天下に行う高校野球は、部活動での熱中症対策に反するものだ。
馬鹿なマスコミはそれを助長しながら、熱中症の被害を報道する。
夏の夜空を見ていると、そういう俗世間のいらだちも忘れさせてくれるのだが・・・
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