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2016年12月23日金曜日

プレゼント交換

二学期末のLHRでは、私が副担任をしているクラスで、何か催しをしようということになった。
クリスマス前なので、クリスマスのプレゼント交換などはどうかと、私が提案した。
というのは、私は中学校からミッションスクールに行っていて、そういう催しをしていたからだ。
特別支援学校では、大がかりなクリスマス会をしていた。
定時制の学校ではそれほど大がかりな準備は出来ないので、プレゼント交換ということになった。
主担任の若い女性教師は、経済的なことも配慮して、108円迄というプレゼントの負担制限を設定した。
これは100円ショップで何か良い物を見つけるか、それを用いて自分で作るかを考えたのである。

私はその女性教師から、「家で栽培してある大根でも良いのではないですか?」と言われていた。
それでも気になったので、他の若い女性教師に聞いてみたら、「それは、ちょっと・・・」というので、何か作ることにした。
家には奄美から持ち帰った貝殻が多くあったので、それを用いてネックレスを作ろうかとも思っていた。
家内にプレゼント交換のことを話すと、家内が得意な趣味のビーズ細工をしてくれるという。
百円ショップで、小さなクリスマスリースのビーズセットを買って来て、それを二時間ほどかけて作ってくれた。
そして、綺麗にラッピングしてくれて本番に臨んだ。

主担任の先生は、花より団子と言うことで、買ってきたチョコレートや、職員の休憩室にあったおやつをかき集めてプレゼントにしていた。
いざ交換と言うことになると、生徒の一人が忘れてきていた。
仕方ないので、その忘れた生徒に就職祝いだと言うことで、私の物をあげることにした。
それで、私抜きで交換が始まった。
そして、輪になった交換が合図で止まって、中を見ることになった。
単に駄菓子を100円分買ってきたもの。
UFOキャッチャーで手に入れた大きなプラモデル。
バイト先のまかない飯のそばめし。
その他の多くはやはり、100円ショップで買える品物などだった。
私が持ってきたプレゼントは、うまいことに女子生徒に当たり、非常に喜んでくれた。

後になって思ったのだが、材料を使って手作りにしたプレゼントと、買ってそのままのプレゼントでは意味が違うということだ。
これはバレンタインデーの時のチョコレートも同じなのだ。
材料を使って作るものは、それにかける時間と気持ちが入っている。
時間から考えると、兵庫県の最低賃金で換算すれば、2時間なら1638円と言うことになる。
金に換算すると嫌らしく感じるが、お金を持っていない者でも、労力をかければ価値を生むということである。
奇しくも、大手のホテルのベットメイキングのアルバイトで一番時給の高い生徒が、買った駄菓子のままで済ましていた。
それに対して、小さなお好み焼き屋でアルバイトしている生徒が、手作りのまかない飯だった。
アルバイトをしている定時制生徒の仕事に対する価値観が表れているような気がした。
家内に任せた私が一番横柄なのだが・・・・

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