私はかつて龍野実業高校で白衣を着て以来、冬場は白衣を着ることが多かった。
一番の理由は、白衣を着ていると、下に着る服装は隠れるので、割と自由に服が選べたことである。
次に、白衣を着ているのは、医療関係や理系の研究者の人が多いので、インテリぽく見える。
そして、生地は薄いのであるが、膝まであるコートなので、意外と暖かいのである。
冬場の体育館での行事では、この白衣が威力を発揮した。
理科の教師でも無い自分が、白衣を抵抗なく着られるのは、母校の淳心では教師が科目に関係なく着ている人が多かったことにもよる。
私は滅多にチョークは用いないが、チョークの粉で服が汚れるので、着ていたのだろうと思う。
理科以外の人で白衣を着る人は、大抵はスーツなどがチョークで汚れるのを嫌うからだと思う。
私は、チョークを使わないし、スーツなどは特別な時にしか着ないので目的は違う。
生徒から「なんで、理科の先生や無いのに、白衣着るん?」とよく聞かれる。
その時は、「私は白衣の天使やから」と冗談でまず返すのだが、たいていは白けられる。
そこで、「偉い先生そうに見えるやろ?」と付け加えておく。
私は以前にも書いたが、普段は体育の教師によく間違えられる、職業高校では作業服をきていると職業科の先生に間違えられる。
私は家では農作業を昔から続けてきているので、体育科や職業科の教師よりも色が黒い。
せめて学校では座学中心の教科の教師として、「ホワイトカラー」(時にブルーカラー
になる)で通したいわけである。
しかし、夏場は白衣は暑くて切られないし、水泳部の顧問をしているときは、誰よりも黒かった。
所詮、私は冬場だけの「ホワイトカラー」であった。
今回、再び教壇に立つことになり、寒くなるにつれて白衣が欲しくなった。
家内に聞くと、もういらないと思って退職したときに全て捨てたという。
私は、白衣を大切に4着くらい持っていて、黒ずんだ物は家内に頼んで藍色に染めてもらっていた。
ムラになって染め上がった白衣(青衣)は、意外と評判が良くて気に入っていた。
私にはまだまだ着られると思っていた物もあったのに、残念だった。
しかし、やはり白衣は捨てがたい、ネットで探して1着1700円ほどの物を2着買ってもらった。
以前、学校の生協でも3000円ほどしたのだから、ネットで買えば安いものである。
これでかつての自分らしさを取り戻せる。
実は、今の職場の若い男性教師は、職業科の人以外、体育科を含めてスーツにネクタイという人が多い。
これで何とか少しは体裁を繕うことができそうである。
私は、転々と学校をかわったり、今回のように退職してまた復職する転勤、転職教師である。
これからは、「転師」という字を「天使」にもじって使わねばならないだろう。
まさしく、転んでばかりの教師である・・・・Like a rolling stone?!
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