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2018年12月31日月曜日

還暦を前にして

私は亥年で、来年は還暦である。
幼い頃から、猪突猛進で向こう見ずと言われ続けてきた。
それは今でもあまり変わりは無い。
ただ、この頃は後ろ向きに猛進してしまうことがある。
過去の思い出への執着が少々多くなった。

この年になると、「死」ということを考えざるを得ない。
新聞の死亡欄に目が行ってしまったりもする。
若くて死んでいった人のことを思ったりもする。
同僚や近所の人で還暦を待たずに死んだり、そう経たないうちに亡くなった人も少なからずいた。
その多くは膵臓癌だったり、心筋梗塞などであった。
人生50年という時代もあったし、そもそも60歳退職も当時の平均寿命から作られたものらしい。
今は、死ぬことそのものよりも、「認知症」になり自分がコントロールできなくなる方が恐怖になっている。
とある末期癌になったお坊さんが教え子の医者から「癌になって良かった」と喜んでもらえたという。
それはある意味で、認知症になる前に死ねると言うことを意味したのかも知れない。
そういう意味では、還暦前後に認知症にならずに亡くなった人は、決して不幸では無かったのかも知れない。

自分が若い頃の職場にいた定年間近の同僚や管理職は大変老けて見えた。
人によって違いは大きいけれど、今の職場の同年代の人と比べてもそう感じる。
食生活など健康管理や、医学の進歩の恩恵を被っているかも知れない。
そんな中で、昔の人のように老けて見えるのは、生きる目的を失ってしまっている人である。
自分に人に誇れるような大きな生きる目的があるわけでは無い。
ただ、今研究している学問が成し遂げるまでは、惚けたり死んだりはできないと思っている。
そして、自分の教え子などの中には、私の成そうとする学問をいくらか引き継いでくれそうな人もいる。
自分が追い求めてきた学問と理想の暮らしを実現するために、還暦を機会に甦るつもりで猪突猛進したいと思っている。






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