森林環境税が森林整備の目的で住民税に一律1000円課せられる。
今のように山が針葉樹で埋め尽くされるようになったのは、戦後の自給的焼畑を止め造林されてからである。
その造林された森林が放置されたりして、環境悪化となっていることへの対処というのもわかる。
しかし、これから先に人口も減って住宅建築が増えるように思えない。
近代建築のビルなどの内装に用いても、需要の限界はあるだろう。
スギ花粉で国民の多くを花粉症で悩ましてきた杉林を、花粉対策のできた杉に植え替えるのも理解はできる。
しかし、これから先に食糧危機がやってくることがわかっているのだから、それに備えた対策が必要だろう。
水田とても、江戸時代は森林や草原を利用しないと維持できなかった。
肥料や運搬・農耕用家畜の餌を草木に頼っていたからだ。
もう肥料にするほどの大量の鰯もいなくなって、海に肥料を頼るわけにもいかない。
ウクライナ戦争が始まってから、小麦だけでなく肥料の原料も値上がっている。
アメリカの収奪農業での食料生産も将来危ういし、世界人口の増加に食料生産は追いつかない。
日本人が江戸時代に食料を完全自給して養えた人口は3000万人ほどだと言われている。
それは、米だけでなく、焼畑の作物に依存してきてそれくらいしか養えない。
焼畑をしなかったら、3000万人も養えなかっただろう。
今は戦前のように手作業だけで、農作業をしなくていい。
家畜肉やジビエ肉も食生活が変わってよく食べられているので十分活用できる。
自然への影響の少ない不耕起農法も研究されて実践されてきている。
自給用など、小規模なら自然農法のやり方もある。
ちゃんと場所を選べば山崩れの心配も無い。
むしろ、間伐材を放置した山の方が危険だったのだ。
熱帯雨林の企業型焼畑から環境破壊を訴え続けられた焼畑だが、古来の焼畑は環境に則したものだった。
そもそも、石油燃料の機械や化学肥料、農薬に頼る農業こそ環境破壊なのだ。
同じ森林環境税をとるなら、森林整備ではなく、森林や原野の環境に配慮した農業活用を行うべきだと思う。
また、森林破壊をして太陽光発電をするよりも、草木を利用したバイオマス発電を進めるべきだと思う。
同じ植林をするなら、食料となる堅果類などを植えた方がいいと思う。
また、害獣や雑草として処分や放置されている野生の動植物も、食料や肥料として活用することもできるだろう。
何よりも、「ぽつんと一軒家」になった村を再生できるのではないだろうか?
また、集落や街から遠く離れた奥山だけでなく、里山も大切だ。
私は赤穂の海辺に育ったが、海だけでなく、近くの里山が遊び場であり、おやつになるイタドリや山桃、あけび等を採る大切な場所だった。
また、椿林では友達と「すみか」と言って、枝の上に枝葉を敷いて遊んだりした。
もちろん、カブトムシなどの昆虫を採ったりした。
里山は食料や燃料としての活用だけでなく、大切な子供にとっての遊びと学びの場である。
以前勤めていた姫路特別支援学校では、学校近くの山登りが授業の一環としてあった。
心と体を育む里山の整備活用も大切だろう。
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