JAからの通知で、今度農薬散布をするので、通知した曜日の時間帯には、洗濯物は外に出さず、窓を閉めてくださいという知らせの紙が、郵便受けに入っていた。
稲作地帯に住んでいる者は、米農家に協力するために、農薬の空中散布を受け入れねばならない。
ずっと、ブログで書き続けているように、EUでは禁止されている農薬の空中散布を日本では許可し続けている。
それが当たり前のように、紙切れ一枚の注意喚起で平然とJAは空中散布を挙行する。
既に、大規模農家では自前のドローンで農薬空中散布をしているのだが、何の予告も無く平然と行われている。
この地域の人はその大規模農家に水田を任せている人が多いので、自前でドローンを使う方法と、JAに委託する方法が普通になってきた。
他にも、昔ながらのホースを使ったやり方や、トラクターを使ったやり方をする中規模農家や営農団体も見かけるが、空中散布が増えてきたように思う。
洗濯物を取り入れて、窓を閉めねばならない毒物をまき散らされて、我慢せねばならないのが水田地帯にあえて住んでいる住民の定めなのだろう。
以前なら、農薬散布は各農家が自分で行っていた。
私の父も稲を作っていた頃は、自分で農薬を噴霧して、その後しばらく気分悪くて横になっていたことを思い出す。
家内の母方の叔父はミカン農家だったが、農薬をよく使っていた。
おそらくその被害だと思うが、肝臓がんになって60歳そこそこで亡くなってしまった。
また、太子町の方はハウスでトマトを作る人が多かったが、ハウスも農薬が欠かせず、肝臓を患って早死にする人が多かったと聞いた。
ささやかながら農業をやっている私は、収益をえるためには農薬が必要なのは、十分分かっている。
病気や虫にやられて、作物がまともにとれないことなどしょっちゅうだからだ。
私は自給用だから我慢できるが、生活がかかっていれば死活問題だろうし、有機農法しか無かった時代のように飢饉を招く可能性がある。
これは原発は将来の危機を招くことが分かっていても、使わないと今の生活が成り立たないと一緒だと思う。
大きなリスクを背負いながら、豊かさを享受しているのが現代の生活なのだから仕方ないのかもしれない。
テレビ番組では、里山の自然や山中や海辺のポツンと一軒家などの自然な暮らしに、国民の目をそらしている。
どの報道も農薬の空中散布の問題を取り上げることは無く、本当の農業の姿を原発同様に隠蔽し続けている。
EUが取り組めているのに、なぜ日本は取り組めないのだろうか?
これも、政治家と企業や圧力団体の癒着からくるものなのだろうか?
とにかく、われわれ水田地帯に住む者は、ウクライナやガザよろしく空からの襲来に備えねばならない。
何よりも可哀想なのは、稲に被害を加えない罪無き虫たち、そしてその餌を奪われる蛙、蛇、鳥たちだろう。
ハマスが市民に紛れていることで殺されるガザ市民のようだ。
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