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2018年4月26日木曜日

無縁社会と若者

報道番組で、アメリカでは好景気であるにもかかわらず、若者の路上生活者が多いという。
大学を出ても就職につけず、家族との関係も悪いので頼ることができない女性を映し出していた。
報道番組では、アメリカは思いのほか学歴社会で、職を得る機会を失うと路上生活者に簡単に転落するそうである。
以前から、日本に来て働くALT(外国語指導助手)の先生と話をしていて、親子関係が非常にドライなのに気がついていた。
両親は離婚経験を持ち、現在は実の父親とは疎遠な場合が多かった。
そして、その母親の生活と、本人の生活は全く切り離して考えているようだった。
確かに、日本でも両親と一緒に暮らす夫婦は少なくなっている。
ただ、一緒に暮らさなくても、関係はそれなりに保ち続けている。
これは両親が離婚していない場合に限られるのかもしれない。

身の回りでも夫婦離婚や別居が増えて、子供と親の関係が疎遠になった例を見ている。
親が離婚して両方とも家を離れ、兄弟だけが残されたケースでは、兄がニートになった弟を養ったりしている。
親戚からも手を差し伸べられず、この先のことが心配される。
自分の生活を守ることで精一杯となり、親子でさえ助け合えない人もいる。
果たして、こういう無縁社会に親孝行などを、道徳として学校でどう教えたら良いのだろう。
学校が生み出した学歴社会とは、親の家業や職業を乗り越えて自己実現を果たすことが可能な社会だった。
しかし、それが果たせたのは一部で、多くは親からの家業も、親が得ていた職業さえ得ることができない。
学校は親の家業や、職業を継承する教育ができるのだろうか?
企業と結びついた学歴社会に学校は、いかに新しい方向が示し得るのだろうか?
学歴社会の成功者がその答えを出しうるのだろうか?
そして、親や、親戚、地域のしがらみから、自由になろうとした我々の世代は、この無縁社会で孤独死の不安を抱えている。
これが自己実現の末路だったとは・・・




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