少し前「うちのクロは立派な猟犬?」で、狩猟に用いる犬のことを書いた。
狩猟採集民はアンダマン人のように犬がいなかったところもあるし、アボリジニ人のように犬はいても狩猟に使っていなかったところもある。
犬を狩猟に用いるのは技術を要るし、野犬になったディンゴなどは仕込めなかったようだ。
どうも犬が一番活用されたのは、番犬としてと食用としてらしい。
狩猟においても、獲物を捕るためだけでなく、しとめた獲物の番をさせるのも重要な意味を持った。
薩摩隼人が都での警護で「犬吠」をさせられたことは有名だが、大和朝廷で犬養部等と呼ばれる人は、犬を使って屯倉等の警護を担ったという。
ずっと書いているようにうちの愚犬クロは、全く猟犬としても愛玩犬としても役に立っていない。
唯一役に立っているのは、番犬としての役割なのだ。
以前に、クロが失踪してしばらくいなくなった時に、一番に考えねばならなかったのは玄関の鍵である。
今までは少しの間出かける程度なら、厳重に鍵を掛けていなかった。
また、呼び鈴も壊れているので、直そうと思った。
それまでは、クロが吠えてくれるので、お客さんが来たら直ぐに分かった。
クロはその後保護されて戻って来たので、結局、鍵も呼び鈴も厳重にしていない。
ただ、これだけ闇バイトが横行して、地方にも拡大する情勢なので、近々直そうと思っている。
犬を世話をするのは確かに大変であると思う。
猫と違って毎日の散歩をしないと、やたら吠える犬になってしまい、近所に迷惑を掛ける。
うちの近所にも犬をたくさん飼っている家があるが、散歩が足りなくて無駄吠えが多い。
また、本当に犬が怖い人が近所にいて、その人はうちに回覧板を持ってこれない。
この男性のご老人は、幼い頃に犬に噛まれた経験があって、それ以来犬には近づくことさえ全く駄目だという。
クロは鎖でつないでいるし、人を噛む犬ではない、むしろ野良犬時代に人に危害を加えられたらしくて、石でも投げられたのか特に子どもを恐れる。
そういうことで、安全なのだが、その人は次の順番となっている我が家を飛ばして別の家に回覧板を持って行ってしまう。
犬にもそういう欠点はあるものの、室内犬にしろ庭で飼っている犬にしろ、番犬としての役割を見直すべきだろと思う。
私はそれに加えて散歩のお伴をしてくれるので健康面でのメリットもある。
一日一回は無理してでも散歩して、血糖値を下げられているからだ。
また、家内はクロと一方的におしゃべりして楽しんでいるが、老夫婦にとって良い話のネタになっている。
ただ、クロの最大の欠点は、家では強気のくせに散歩の途中で子どもがいたり、大きなトラックが来た時は主人を放って勝手に逃げようとすることだ。
飼い犬としては許し難い行為だが、捨て犬だった過去から勘弁してやるしかない。
今の時代はセキュリティーの弱かったり、老人や女性が闇バイトで強盗される時代だ。
色々面倒があったり、それなりの費用がかかるが、闇バイトの犯罪対策に番犬が役に立つように思う。
闇バイトだけでなく、訪問販売などへの対策にもなると思う。
犬が苦手な人や世話が無理な人用に、ドロ-ン型番犬ロボットが家を警護してくれる時代になるかもしれないが、一般への普及はまだ先のことだろう。
私の子どもの頃は貧しい人が多かったので、こそ泥やかっぱらいが多かったが、今はゲームや賭け事などで借金を抱えて闇バイトで盗みや強盗が増えているという。
狩猟採集の時代から始まって、このネット社会の時代まで、人間は犬の警護に頼らざるを得ないようだ。
だからこそ、その人間の代理として生活を支えてくれた犬とは、これからも持ちつ持たれるで互いに共存すべきだと思う。
追記
この記事を書いた後で、『闇バイト強盗が"狙う家"と"避ける家"の違いは…キーワードは「犬」と「ダミーカメラ」』というネット情報が流れていた
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