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2024年10月31日木曜日

自慢する空き缶

 今日(10/29)は空き缶の回収日だった。

我が家の近辺では、分別回収で定期的に空き缶も回収されている。

我が家から出る空き缶は、私と息子の飲む第三のビールが殆どだ。

先日も家内は第三のビール2ケース買ってきた。

2ケースいっぺんに買うと、ティッシュペーパー5箱がおまけでついてくるからだ。

我が家のティッシュは定期的なその店のおまけセールで殆どまかなわれている。

第三のビールは、季節限定品が結構あって、色んな味わいが楽しめる。

もともと家内も好きな方だったが、コロナワクチンの後遺症でリューマチになってから、お酒は飲むことができなくなった。

それでも私と息子とティッシュペーパーのために、季節遅れのセール商品を重いのに買ってきてくれるのだ。


今日もいつものように、愚犬クロと一緒に朝の散歩をしていた。

たまに通る地区の集会所に併設された公園の入り口に、回収してもらうための空き缶が置いてあった。

「ああ ここも今日は同じ空き缶回収の日なのだ」と思って何気なく見てみた。

なんと、ヱビスビールやビールドライなど、本物のビール缶ばかりが置いてある。

この地区の人の多くが、普段飲んでいる我が家の第三のビールの倍ほどの価格のビールを毎日飲んでいることにショックを受けた。

回収場所に置かれたビールの空き缶が、「すごいだろー 俺たちは」と自慢しているようだった。


さっそく、家に戻ってから、家内にそのことを言うと。

家内「さっき 持って行ったら、缶チューハイばかりやったで」

私「それやったら、うちの第三のビールより安いやつか」

家内「そう 100円そこそこのやつやった」

私「ふん それやったら 恥ずかしないな この地区で良かったな」


私は結婚して以来しばらくは、大瓶の本ビールを飲んでいた。

ビールの値段が上がったことなどで、缶ビールとなり、発泡酒となり、第三のビールとなった。

当初は雑味があって不味いと感じていたが、味も改良されて、最近ではそれほど抵抗はない。

それは第三のビールしか飲んでないので、本物のビールの味を忘れてしまったことにも関係がある。

現役で働いていた頃は、当然しょっちゅうあった飲み会で本物の瓶ビールが普通に飲めた。

退職してからは本物は缶ビールで一年に数えるほどの特別な日にしか飲めない。

村の特別な行事などで本物の缶ビールが出されると、喜んで飲ませてもらう。


今でも本物のビールを飲めない理由は、他にワインや焼酎、最近は日本酒も飲んでいるからだ。

これだけの種類を飲んでいて、本物ビールを飲むのは憚られた。

当然、ワインも安い箱ワインだし、日本酒も焼酎も安い箱入りである。

ワインや焼酎は炭酸で割って薄くしたり、日本酒も少しだけ味わうのが楽しみになっている。

たまに、近所のスーパーで普通のお年寄りが本物のビールを買うのを見かけるが、おそらく晩酌はそのおいしいビールだけなのだろうと思う。

一人暮らしらしい人は、1合瓶の酒とちょっとしたつまみを買うのを見かける。

たぶん、飲み過ぎないように一升瓶で買うのは避けているのだと思う。


人それぞれで飲み方が違うし、単に本物のビールを飲んでいるから裕福であるとも限らない。

健康上の理由からビール類は避けて、缶チューハイにしているかもしれない。

だけど、空き缶の回収ではその隠れた理由が分からないまま、値段の格差だけが強調されてしまう。

かつては誰もが瓶ビールや瓶の酒・焼酎を普通に飲んで、瓶は店に戻していた頃はこういうことは考えられないことだった。

その頃の家庭の経済格差はどの格付けの日本酒やウィスキーを普段飲んでいるかで示されていた。

これも今のビールに通じるのだが、税率の違いが等級に反映されており、貧しい人の飲む等級の税率を下げていた。

就職するまでは2級の日本酒に安いサントリーのホワイトやニッカのブラックだったように思う。

ビールは好みの銘柄だけの違いで、特別に大缶入りの生があっただけだった。

酒や焼酎が等級より銘柄で選ぶようになって、格付けをあまり気にしなくなったように、ビールも普段飲めるような低価格の地ビールなどが増えたら良いと思う。

税率をビール類を全部一緒にすることで、地域に根付いていた日本酒のようになるのか疑問は残る。

日本にも地ビール文化は根付いたら、空き缶に自慢されることはないだろう・・・・








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