かつて、私は高校で水泳部の顧問をしていたが、夏場の練習は暑さとの戦いだった。
近隣の全国大会に出場するような中学校では、夏休みなどは早朝の6時から練習をしていた。
高校では生徒が遠くから通ってきたり、県大付属のように寮生もいたので、そういう練習は不可能だった。
だから、練習後に大きなブルーシートで水面を覆って水温上昇を防いではいたが、昼近くなると水温がどんどん上がって泳ぐのが辛くなる。
そこで、冷たい水道水を足しながら泳がせたりしていた。
水泳部の練習はまだ水の中が殆どだから良いのだが、校内水泳大会などはプールサイドで観戦しなくてはならない。
私が勤めていた肢体不自由の特別支援学校では、屋外プールで校内水泳大会が毎年行われていた。
先日も、プールサイドでお尻をやけどしたニュースがあったが、校内水泳大会では常にプールの水をくみ上げたりして濡らしておくのも大変な労力だった。
また、今は屋外プールでのレースは殆ど無くなったが、当時は西播大会や滋賀県で行われた近畿大会では屋外プールで行われていた。
こちらは審判や招集といった競技役員が大変な苦労があった。
私は西播大会ではスターターも勤めたことがあったが、暑さと緊張でヘロヘロになった。
退職してからはこういう水泳部の顧問としての仕事が無くなって、もっぱら自分の健康と趣味を兼ねて週に3回ほど泳いでいる。
上郡と相生の市民プールで泳いでいるのだが、もっぱら泳いでいる人が少ない都合の良い時間で泳いでいた。
上郡では小学生が午後1時から2時半まで授業で利用していたので、午後からはそれが終わった時間で泳いだ。
7月に入って、小学生の利用も無くなったので、その一番暑くて利用する人の少ないその時間帯で泳ぐことにした。
この時間帯は、家で仕事をするときにはエアコンを付けねばならないので、プールに行くことによって電気代の節約にもなる。
屋内プールの水は屋外プールのような高い温度にはならないので、快適に泳げるのが良い。
この時間帯で快適に運動ができるのは屋内プールだけだと思う。
ところが、この時間帯に外でランニングをしている人がいる。
おそらく、消防署の職員だったり、自衛隊員が自主訓練をしているのだろうと思っていたが、身近な人にもいた。
毎月通っている医院の先生だ。
私はそれを聞いて思わず「自殺行為やで!」と言ってしまった。
この先生はフルマラソンどころか、100kmマラソンにも出る強者だ。
とても、ついて行けないと思ったし、自分は水泳の趣味があって良かったと思った。
ただ、かつて人類が乾燥したアフリカで狩猟採集をしていた頃は、そういうことができて当たり前だったのかもしれない。
ただ、私は海洋適応した人類の末裔として、涼しい屋内プールでいにしえの追い込み漁の疑似体験をする方が良い。
0 件のコメント:
コメントを投稿