西側にはもみの木、東側にはゴールドクレストである。
二本ともクリスマスツリーとして二人の子供のために買ったものである。
もみの木は上の息子のために、ゴールドクレストは下の娘のためである。
だから二本とも20年以上の樹齢を持つ。
どちらもこれ以上高くなると、手に負えなくなると思って、先端は切り落としていた。
ところが、どちらも枝が大きく成長してしまった。
ゴールドクレストなどは、枝も上に伸びていくので、先端を落とした意味は無かった。
今後のことを考えて、しっかり剪定することにした。
そのために、充電式の高枝チェーンソーを買った。
これは実家の松の木の剪定にも用いるために、実家から援助してもらった。
もみの木はベランダから枝先をどんどん切り落として、まるで散髪したプードルのようになった。
哀しいのはゴールドクレストである。
枝元が枯れている
太い枝を落とすと、どんどんはげ上がっていく。
ベランダからも遠いし、道に近いので、やむなく殆ど裸にしてしまった。
木そのものを枯らしてはいけないので最低限の枝を残したが、トーテムポールのようになってしまった。
娘のために買った木をこんな姿にしてしまうのは、何となく昔の思い出を壊してしまうようで寂しかった。
知人の中には、クリスマスに子供に買った木を庭に植え大きくなりすぎて切り倒した人もいた。
いずれ切り倒さねばならない時が来るかもしれないが、自分で剪定できる内は残したいと思う。
私の実家も、家内の実家も自分で剪定できる者がいなくなった。
私の実家はシルバー派遣に頼むと高額なので、私が主に剪定している。
家内の実家は業者に頼んだようだ。
私の実家の庭は祖父が家を新築した父のために造ったものなので、できるだけ残したいと思っている。
でも、おそらく私が年老いたら、実家も自分の家も庭木は処分せねばならないだろう。
家の近所の人とも同じような話をしている。
近頃若い人は、庭木を植えようとしないのも分からなくは無い。
夏になって蝉が鳴いているのは、自分の家の庭くらいだ。
そのうち蝉の声の苦情が出るかもしれない。
自分が幼い頃は狭い家に住んでいたので、蝉のいる庭木がある友達がうらやましかった。
今は蝉を捕る子供はいない。
ただ、この暑い夏はこのうるさいけど涼しい庭に大分助けられた。
外から家に戻ってくると、はっきりと涼しく感じた。
素人の世話をする庭木は、どちらかというと見苦しいかもしれない。
それでも、親子の思い出の残る木をなんとか守っていきたいと思っている。
いつまでできるのか分からないけれど・・・
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