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2017年11月8日水曜日

全滅した黒大豆

今まで無農薬、無化学肥料での農作物の栽培を20年以上続けてきた。
その中で害虫によって作物が荒らされたことは度々あった。
それに対して、草木灰や有機石灰を撒いたり、アシビ、煙草の葉を水に溶かして撒いたりもした。
今回は無策であった。
今まで黒大豆は放置していても、大した被害が無かったからだ。
ところが今回は害虫によって赤穂の畑に植えていた黒大豆が全滅してしまった。
葉はそれほど被害は無かったので気づかぬうちに、サヤなどが食い尽くされていた。
聞けば近くの畑でも同じような被害があったという。
油断していたのは上郡の方では順調に育っていたからでもある。
しかし、上郡の近所の畑の黒大豆は病気で立ち枯れたという。
台風などで長雨が続いて病気になったのだろうという。
私が耕作している畑は、水はけはあまりよくないのだが、雑草が生えているので、雑草が水を吸ってくれている。
それが却って幸いしたのかもしれない。
以前少しだけ勤めた無農薬、無化学肥料の農場では、害虫に対しては完全放置だった。
虫が食えば、葉物はまた新しいのが自然と生えるということだった。
しかし、大豆のようなものは再生しようが無い。
そもそも発芽した芽を食われればそれでおしまいとなる。
それでほうれん草は全滅したという。
その農場は人海戦術で数をこなして利益を上げていたが、小規模な農家には無理である。
そこで有機農法を調べてみた。
ネット上でGreen Japanの「「有機」表示のできる農薬」によれば
「法律のおいて、「有機農産物」とは「化学的に合成された肥料及び農薬の使用」を避けたものを基本とする、定義されています。一般に言う「有機」か「無機」かという分類は全く関係がないので注意が必要です。つまり、例えば「炭酸カルシウム」でも[化学的に合成」されたものは使えないが、「天然鉱石を粉砕」したものは使えるということですhttp://www.greenjapan.co.jp/yuki_hyoji_noyak.htm」
ということで、「有機」として使える農薬登録のある商品情報もリストアップしてくれている。
要するに化学的合成かどうかの問題で、自然由来の物質を用いれば良いのである。
まさしく自然農薬を上手く活用しておけば問題は無かった。
黒大豆が全滅した一方で、上郡の畑では蒔きもしなかった、パクチ、ブロッコリー、大根が数多く育っている。
本当は花を咲かせて種を採って撒くつもりが、ずぼらして種が落ちてしまったのである。
ブロッコリーはニンニクのところに生えてしまったので、移植した。
パクチは手に負えないぐらい生えているので、そのまま放置している。
大根はそれほど生えてはいないが根性のある大根である。
こちらは自然農法に近いかもしれない。
今回勉強になったのは、有機農業は大規模で人海戦術を用いればできるかもしれない。
しかし、それは流通ルートをしっかり確保できる人に限られる。
だから、小規模な農家が起業するには前もって蓄財するか、年金をもらってからの方が良さそうだ。
作物の状態は常に観察して対策を怠ってはならず、片手間ではできない。
私の有機農業への挑戦はこれからしばらくはまだ研修段階で進みそうである。
しかし、こういう人はままいるようで、流通に乗せず知人に配っているようだ。
その一方で、農薬や化学肥料をふんだんに使って、多く収穫しようとする方が大勢だろう。
近所の農家もそういう農家が多い。
農薬で肝臓を悪くして早死にした父親を持つ農家も相変わらずである。
農業で生計を立てている人は、大きなリスクを背負っていることが身にしみた。

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