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2017年11月10日金曜日

あの頃の秘伝五平餅売り

秘伝と言っても、五平餅のタレにクルミの擦ったのを混ぜるだけだが、大学の文化祭での宣伝文句だった。
例年11月3日は母校南山大学のHome Coming Day、つまり学園祭だった。
私はその後の人生を狂わせた文化人類学研究会というクラブに入っていた。
そのクラブでは毎年五平餅を作って販売していた。
私が3年の時には、私の下宿アパートに部員が集まって五平餅を作った。
炊飯器を3台ほど持ち込んだので、途中でヒューズが切れたりして大騒ぎにもなった。
当時はもう二度と部屋を貸してやるものかと思ったが、今から思い返せば楽しいひとときでもあった。
(下の写真は五平餅を売る当時の私)


その五平餅は、板で作った板きれの型に、炊いたご飯をすりこぎで練ってからはめ込むのである。
その真ん中に割り箸を差し込んでおく、それをきちっとしなければ食べている途中で落ちる。
かつて、五平餅が食べている途中で落ちてしまい、味噌だれで服が汚れたので、お客さんにクリーニング代を払ったという。
たかだか100円の五平餅に痛い出費であった。
だから、しっかりと固定させねばならない。
タレは赤味噌をベースに、砂糖や酒を加えて味付けをしていた。
ちなみに、南山大学のある名古屋は何でも味噌だれを使う。
味噌おでんは有名だが、エビフライやカツ丼も味噌だれである。
当時はあまり好みでは無かったが、最近は懐かしくてチューブ入りの味噌だれを使ったりしている。


五平餅は七輪に火をおこして、あぶって上でタレをつけ、そしてまた焼く。
焼くのに時間がかかるので、行列ができる。
行列ができると人気があると思い、よく売れるのである。
先日も西播磨のテクノの祭りで県立大学のたこ焼きがよく売れていた。
安いこともさることながら、行列ができていたのがやはりミソであった。
人は行列に弱いのである。
一番いけないのは誰もいない店の前で、販売員が突っ立ていることだ。
私は呼び込み販売は意外と得意だが、好きでは無い。
当時アルバイトで餅の製造をしたが、急きょ販売もやらされ、よく売れたのでまたやってと言われたが、1回で断った。
テクノの祭りではちゃんと販売もしたのだが、昔ほど売れなかった。
私はもうおばちゃんには販売員としての魅力を失ってしまったようだ・・・

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